リモートの拡大により、私たちの仕事スタイルは大きく変わろうとしています。場所を問わずにコミュニケーションが図れるリモートは、今後の主流になるとも言われています。しかし、うまくいかずに戸惑いを感じている人も存在します。・会議やプレゼンで話をまとめられない......・テレワークで部下とのコミュニケーションに悩んでいる......・伝えたいことがうまく伝わらない......きょうは、そんな悩みを抱えている人にピッタリな一冊を紹介します。「人を動かしたければ1分以内で伝えろ!」(沖本るり子著)三笠書房リモートで相手が終了してくれない場合リモートでは細かいニュアンスが伝わりにくいことがあります。たとえば、終了時間をオーバーし、それとなく伝えているのに、なかなか終了してくれないなどが挙げられるでしょう。著者の沖本るり子さんは、いつも話が長引く相手であれば、先に制限時間を宣言しておくことが効果的だと言います。最初に制限時間をすると、相手も一番言いたいことを初めに話すようになるからです。ここで、ケースを見てみましょう。《NGのケース》相手「でははじめましょう」自分「はい、楽しみです。よろしくお願いします」相手「○○でね、△△......だから、□□もあって~(気がついたら20分経過)」※基準があいまいなので話が切りづらい。《OKのケース》相手「でははじめましょう」自分「20分なら大丈夫です。打ち合わせがありますので」相手「○○でね、△△......だから、□□もあって~(きっちり5分経過)」自分「そろそろ、時間なので申し訳ございません」※制限時間を過ぎたら、途中で話を切っても大丈夫。相手がどんどん話をして、なかなか止まらなくなることがあります。時間の許す限り、気持ち良く話をしてもらいたいところですが、これ以上は時間をとれないというときは、「ところで」を使うと効果的だと、沖本さんは言います。「(相手の話を受けて)。ところで、打ち合わせがありますので話の途中で大変申し訳ないのですが、失礼させていただきます」※相手が間をとったら、相手にうなずきながら、「ところで」で、切り上げるのポイント。「ところで」は接続助詞に分類され、逆接の意に用いられます。「ところで、あの件はどうなりましたか」など。関連のない話題をつなげるための便利な言葉です。誤解を招く「カタカナ英語」は使わない「ワイズ・スペンディング」「リセット」「アウフヘーベン」。これは、東京都の小池百合子知事が使用したことで話題になったカタカナ英語です。しかし、一般のビジネスパーソンが使用するなら、カタカナ英語は避けたほうが無難といえます。とくに、リモート会議でカタカナ英語が並ぶと理解度が低下します。先日、参加した会議では次のような言葉が飛び交っていました。《部門長》「きょうはリモートだがよく聞いてもらいたい。まずアワードの目的を理解してほしい。ストライブしてインスパイアしよう。そしてパッションだ。一丸となって、コンセンサスをとらなければいけない。モチベーションを維持するためにも何から行うかプライオリティをつけ、それをコミットメントしよう。カスケードしていくんだ!」なんとなくわかりますが、カタカナ英語は時間の経過とともに話にズレが出てきてもめることが少なくありません。言葉の解釈が違ってくるからトラブルが発生します。参考までに、日本語で言ったほうが良い「カタカナ英語TOP10」は次のとおりです。1位 コミットメント2位 ユーザー3位 エビデンス4位 スペック5位 アジェンダ6位 コンセンサス7位 フィックス8位 ジャストアイデア9位 シェア10位 ペンディング(R25調べ/協力・アイリサーチ)さて、今回は、リモートのヒントについて解説しました。オンラインでもオフラインでも、短時間に何を、どう伝えるかが大切です。(尾藤克之)
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