2021年 12月 6日 (月)

コロナ禍で胃がんや大腸がんの早期発見に遅れ? 患者の自主的な「受診抑制」が原因か(鷲尾香一)

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コロナ禍「医療崩壊」の陰で起こっていること......

   この調査結果について、横浜市大の研究グループは、「初診者数は有意に減少しており、受診制限は行われなかったものの、無症状・軽症状の患者が受診を控えた結果初診者数が減少したと考えられる」としたうえで、「胃がんや大腸がんは早期では症状が出ないことがほとんどであり、自粛による受診控えにより早期胃がん、早期大腸がんの診断数が減少した可能性がある。さらに、患者数の多い大腸がんに関しては大腸カメラの施行時期の遅れにより進行したステージで発見される例が増加した可能性もある」と分析している。

   そのうえで、

「がんの発生率は新型コロナウイルス流行前後でも大きな変化はないと考えられるが、診断数が減少していることより、今後も進行がんで発見されるケースが増える可能性があるため、適切なタイミングでの病院受診、胃カメラ検査、大腸カメラ検査などの検診を延期しないで、がんの早期発見の重要性を呼びかけることも大切」

としている。

   コロナ禍の感染拡大による病院を巡る環境は、大きく変化している。新型コロナウイルスの感染患者を受け入れる病床数の不足から医療崩壊が叫ばれる一方で、患者による自主的な受診抑制の影響で患者数が減少し、病院経営が悪化している。

   8月26日には、大阪で新型コロナウイルス感染患者を受け入れている医療法人「友愛会 松本病院」が大阪地裁へ民事再生法の適用を申請。事実上、倒産した。

   新型コロナウイルスの感染拡大の状況にあっても、体調不良などの症状がある場合には、受診抑制をすることなく、病院での診察・検査を受けることをオススメする。(鷲尾香一)

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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