2024年 5月 8日 (水)

永田町を揺らす財務次官「爆弾」! 背後に麻生氏? 岸田首相は対応に苦慮

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「更迭」処分は岸田首相のソフトムードが台無し

   ただ、官邸には矢野氏の処分にはとても踏み切れない事情がある。

   矢野氏は寄稿について、事前に麻生太郎副総理兼財務相(当時、現自民党副総裁)の了解を得ていたという。内容も麻生氏の在任中の発言と重複する部分が多く、「麻生氏の言ってきたことを代弁したようなもの。寄稿への批判はそのまま麻生氏批判につながってしまう」(経済官庁幹部)。

   周知のとおり、麻生氏は岸田政権誕生の立役者の一人で、甘利明幹事長など政府・党の要職を麻生派が固めている。矢野氏の処分に踏み切れば、麻生氏との関係悪化を招きかねない。

   さらに大臣の承認を得たうえで寄稿した内容を問題にし、矢野氏の「罪」を問うことになれば、官邸に逆らう官僚を粛正する政権として、強面のイメージを有権者に植え付けるリスクもある。岸田首相のせっかくのソフトムードを台無しにしかねない。

   岸田氏は総裁選期間中から、さまざまな声に耳を傾ける姿勢を強調し、分配も重視し、分厚い中間層の復活を掲げるなど、成長一辺倒の感が強かった「安倍-菅政権」からのイメージチェンジに腐心してきた。それだけに、矢野氏の論文への対応に苦慮しているのが実情だ。

(ジャーナリスト 白井俊郎)

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