2022年 1月 23日 (日)

コロナ禍、病床数の確保できなくて当たり前? 医療ひっ迫でも病院数・病床数は大きく減少していた!(鷲尾香一)

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   新型コロナウイルスの感染が拡大し、医療ひっ迫が叫ばれる中でも、病院数と病床数は大幅に減少していた。

   2019年10月1日現在7246あった病院は、2021年9月末には92も減少し7154に、88万7847あった病床は1567も減少し、88万6280となった。

   厚生労働省が11月30日に発表した9月末の「医療施設動態調査」によると、病院数は8205で、このうち一般病院は7154となった。一方、一般診療所は10万4461だった。

  • 病院のベッドが足りないというけれど......(写真はイメージ)
    病院のベッドが足りないというけれど......(写真はイメージ)
  • 病院のベッドが足りないというけれど......(写真はイメージ)

一般病院数、減少の一途を辿る

   一般病院数は減少の一途を辿っている。2010年に7587だった一般病院数は、2019年までの10年間で341も減少し、7246となった。これに伴い、一般病院の病床数も90万3621から1万5774も減少し、88万7847となっている=下表1参照

   だが、この間に一般診療所は9万9824から10万2616へと2792も増加した。ところが、一般診療所の病床数は一般病院の病床数と同様に13万6861から9万825へと4万6036も減少した。

   この背景には、人口減少と高齢化が進む中で、人口減少により、救急救命や集中治療といった「急性期」の病床が余剰となる一方で、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者仲間入りを迎え、病床を削減して限りある医療費や医療資源(医師の数や負担など)を有効活用しようという国の方針がある。

   また、病院側にとっても、多くの病床を抱えていても、高水準の病床稼働率を維持できない限り、経営が困難な点もある。

   こうした国の方針により、一般病院が減少し、それと共に病床数が減少。一方で、一般診療所は無床の診療所が増加する半面、病床が減少する傾向が続いている。

   しかし、コロナ禍では医療体制のひっ迫が叫ばれた。そんな状況の中でも、国は病院数・病床数の削減を進めていたことは、2020年4月22日の「【襲来!新型コロナウイルス】感染症患者受け入れのベッドが不足している現実 それでも公立病院の再編・統合方針は覆らないのか!?」https://www.j-cast.com/kaisha/2020/04/22384671.htmlでも指摘した。

   厚労省が2019年10月に全国424の公立・公的病院について、再編・統合が必要として病院名を公表したことを取り上げ、新型コロナウイルスの感染拡大の中で、国が病院削減を続けていることを明らかにした。

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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