2024年 4月 19日 (金)

寅年なので、虎にまつわる人名録を読んでみた【12月は、2022年をのぞき見する一冊】

リアリティに欠ける? トラの絵画や文学

   虎が野生で生息した中国には虎に関する話も多い。虎の皮を着た男が子どもを食い殺した話(「太平広記)、虎の出産を手伝った婦人の家に、その後獣の肉が再三届けられるようになった話(「捜神記」)、虎と素手で戦い、絶命させた「水滸伝」の豪傑・武松らが紹介されている。

   日本でも絵画や文学に虎をモチーフにしたものは少なくないが、毛皮を見て虎を描いた円山応挙をはじめ、どうもリアリティに欠けるようだ。それでもネコ科の代表として、虎は敬愛され、親しまれてきた。

   本書を読んでも動物としての虎についての知見は少ないが、文化的には親しまれる存在であることがわかる。

「虎の目にも涙」
福井栄一著
技報堂出版
1760円(税込)

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