2022年 1月 22日 (土)

「数字で見る」コロナ禍直撃の旅行、宿泊、飲食業界... 消費行動 どう変化してたか?(鷲尾香一)

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   新型コロナウイルスの感染拡大では、旅行業、宿泊業、飲食業が大きな影響を受け、その苦境が多く伝えられた。

   だが、ようやく10月から政府の緊急事態宣言が解除された。

   県をまたいだ移動や旅行、あるいは飲酒を伴う飲食などの規制が緩和されたが、はたして回復の兆しは見えているのか――。

  • 旅行関連の需要回復に期待(写真はイメージ)
    旅行関連の需要回復に期待(写真はイメージ)
  • 旅行関連の需要回復に期待(写真はイメージ)

危機脱したか? 国内旅行&旅館・ホテル業界

   まずは、旅行関連の動きについて、経済産業省の「第3次産業活動指数」を参考に見てみよう。同指数は2015年を100として、各産業の活動状況を指数化している。

   この指数の推移を追うと、新型コロナの影響が明確に出始めた前後で、消費行動がどう変化していったか、その傾向がわかる(以下、新型コロナの影響が明確に出始めた期間を「2020年3月~2021年10月」とする。また、その期間の平均を「平均指数」とする)。

   それによると、「旅客運送業」は2020年1月には105.2だった指数が、5月には48.4と半分以下に減少した。端的にいってしまえば、乗客が半数以下になった、ということだ。

   ただ、その後は通学・通勤客が戻ってきたことを背景に指数は回復し、2021年10月は74.5だった。新型コロナウイルスの影響が明確に出始めた期間の平均指数は69.4と、7割程度まで回復していることがわかる。

   一方、旅行関連の回復は、大きく遅れている。2020年1月に89.4だった「国内旅行」の指数は、同年5月に3.3にまで落ち込んだ。同年11月には85.4まで回復する局面も見られたが、2020年末からの感染拡大を受けて再び低下した。2021年10月には43.3にまで回復しているが、平均指数は32.9と、国内旅行客は3割程度まで減少した。

   悲惨なのは「海外旅行」だ。2020年1月に81.2だった指数は、同年5月に1.0にまで下落、その後も4.0以下で推移している。2021年10月の指数は3.1、平均指数は2.9と壊滅状態だ=表1参照。

   旅行の減少により大きな影響を受けたのは、「宿泊業」も同様だ。2020年1月に89.4だった「旅館」の指数は同年5月に8.5に、「ホテル」は125.0から21.0に、それぞれ低下した。旅館は8割稼動から1割以下の稼働に、ホテルは満室稼動から2割の稼働に、それぞれ落ち込んだことになる。

   その後、2020年11月に、旅館は74.8、ホテルは84.3にまで回復する。しかし、これも2020年末からの感染拡大を受け、再び低下。その後、徐々に回復基調を強め、緊急事態宣言が解除された2021年10月には、旅館が82.1、ホテルが74.9に回復している。平均指数は、旅館が42.0、ホテルが57.6となっている=表2参照。

鷲尾香一(わしお・きょういち)
鷲尾香一(わしお・こういち)
経済ジャーナリスト
元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで、さまざまな分野で取材。執筆活動を行っている。
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