テレビ番組の影響ですか?「あざとい」という言葉を耳にすることが増えている気がします。ちなみに、「あざとい」とはどういう意味か――。やり方があくどい様子や、ずる賢くたちの悪い様子を表現する意味で使われます。仕事では「あざとい」と思われてもいい?以前はネガティブな意味で使われることが多かった「あざとい」ですが、最近では「あざとかわいい」など言われることも。あざといのにかわいいと感じることから、憧れの女性像として人気があるようです。困っている人に手を貸すなどの優しい自分を演出しながらも、じつは好きな人からの評価を高めたいと思っているなど、損得勘定で判断する計算高い人というイメージでしょうか。しかし、これは仕事上でも重要なことのような気がします。仕事上重要と思えるキーマンと接するときには好かれるように振る舞う。あるいは誰がキーマンなのか、巧みに探し出す努力を惜しまない姿勢は重要なことだと思います。仕事では「あざとい」と思われてもいいのではないでしょうか?あざとく、自分が好かれるためにどのように振る舞うか考えて、やってみていただきたいたいと思います。一番、手軽なのはコミュニケーションかもしれません。あざとく、相手のよく使う言葉を自分もつかってみる。バックトラッキングと呼ばれる手法で相手の言ったことを返すことを指します。相手の話をちゃんと聞いていることを示すことと、相手に自分が発した言葉を再認識してもらうことにつながります。お客様「仕事では挑戦することを大事にしたいと考えています」あなた「仕事で挑戦することは大事ですよね」身内のように喜ぶ「挑戦」を「チャレンジ」に置き換えないで返すことで、「そうそう」と肯定的な言葉が繰り返されます。合わせて「楽しい」「悲しい」といった感情もバックトラッキングしてみましょう。感情は、特に相手の無意識に影響を与え「わかってくれているな」と信頼感を生み出すことができます。お客様「コロナ禍にも関わらず、通期の予算をクリアしたのですよ」あなた「予算クリアしたのですね。私もうれしいです」「おめでとうございます」と他人事としてお祝いするのではなく、身内のように喜ぶ。さらに言えば、相手の表情をみて、それに合わせた表情をしてみせると効果は抜群です。加えるなら「それで」「それから」「どうなったの?」「どうだった?」という言葉を添えて、会話を掘り下げてみましょう。この会話に続いて、あなた:「予算クリアができた最大の要因は何ですか?」と......。このように「促す言葉」を添えて、相手との会話がさらに広がるあざとさを備えていくと、いい関係構築ができるはずです。(高城幸司)
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