2024年 4月 24日 (水)

「街のからあげ屋さん」空前のブーム! コロナ後の淘汰心配...生き残る秘訣は?

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「からあげ屋さん」が九州に多いのはなぜ?!

   地区別にみると、「からあげ屋さん」235社のうち九州が96社(40.8%)と、ダントツに多い。次いで、関東47社(20.0%)、近畿35社(14.8%)と続く=図表3参照。九州に集中するのは、もともと養鶏が盛んで、鶏肉消費量が多い土地柄だからだ。本社の所在地をみると、福岡県がトップの44社だが、2位の大分県35社が目につく。実は、大分県中津市が「からあげの聖地」として知られる。

(図表3)「からあげ屋さん」は九州に多い(東京商工リサーチ作成)
(図表3)「からあげ屋さん」は九州に多い(東京商工リサーチ作成)

   中津市には終戦後、国の方針で食糧難に備えて多くの養鶏場が作られた。そこに、中国東北部の旧満州からの引き揚げ者がたくさん移住してきた。彼らは、塩に漬けたり、醤油に漬けたりして鶏肉を揚げる中国の料理方法を地元の人々に伝えた。これが「からあげ」が始まりだとか。「中津からあげ」は、現在も全国にその味のファンが多い。

   さて、資本金別では、「個人企業」が118社(50.2%)と半数以上を占め、資金がなくてもすぐに参入できる「からあげ屋さん」の人気を表している。このところのオミクロン株の急拡大もあって、飲食店は苦境が続くが、「からあげ屋さん」の運営企業数は堅調に伸びているようだ。

(図表4)「からあげ屋さん」は個人企業も多く、資金力がないところも少なくない(東京商工リサーチ作成)
(図表4)「からあげ屋さん」は個人企業も多く、資金力がないところも少なくない(東京商工リサーチ作成)

   東京商工リサーチでは、

「酒類の提供停止や休業要請で打撃を受けた居酒屋が、『からあげ屋さん』に参入するケースが多い。価格も比較的安価で、子供から大人までファン層が幅広い『からあげ屋さん』は、テイクアウトなどとの相性の良さも強みになっている。ただ今後、これまでの成長をたどるか、淘汰の時代に入るか、分岐点を迎えている」

と、分析している。

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