2024年 4月 29日 (月)

なぜ「社員満足度」重視の経営を貫くのか? 時短&在宅で女性も活躍 オデッセイ、ライフ&ワークス秋葉尊社長の思い

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   来る2022年4月、「育児・介護休業法」の改正がスタート。男女ともに仕事と育児や介護を含むワークライフバランス重視のスタイルは加速していきそうだ。

   そんな中、いち早く「働き方改革」を取り入れ、社員の働きやすさを大切に、「社員満足度」重視の経営方針を掲げる企業がある――。

   人事領域に特化したITコンサルティングを手掛ける、オデッセイ(東京都千代田区)だ。オデッセイは2017年、出産・育児などを機に退職した元コンサルタントを中心に雇用するグループ会社、ライフ&ワークス(東京都千代田区)を立ち上げ、「女性活躍」推進の面でもリードしてきた。

   なぜ「社員満足度」重視の経営を貫くのか? 両社の代表取締役社長をつとめる秋葉尊(あきば・たける)さんに聞いた。

  • オデッセイ、ライフ&ワークス社長の秋葉尊さん
    オデッセイ、ライフ&ワークス社長の秋葉尊さん
  • オデッセイ、ライフ&ワークス社長の秋葉尊さん

仕事が有意義になれば、充実した人生につながる

   企業のヒト・モノ・金・情報の「経営資産」を管理して、業務の効率化を図る統合基幹業務システムを、「ERP(Enterprise Resource Planning)パッケージ」と呼ぶ。そして、EPRの中でも世界トップクラスのシェアを誇るのがドイツに本社を構えるSAPのシステムだ。

   オデッセイとライフ&ワークスでは、SAPに特化して、各システム導入のコンサルティングを手掛けている。オデッセイは、SAPの中でも人事が専門。ライフ&ワークスは、SAPの人事以外でも、会計や販売などの領域も請け負う。

――オデッセイとライフ&ワークス共通の社是として掲げるのが「仕事にやり甲斐を、人生に豊かさを」です。ここには、どのような「思い」が込められているのでしょうか。

秋葉尊さん「人生において仕事に費やす時間は、睡眠時間と並んで多いのではないでしょうか。それだけに、仕事が有意義になれば、充実した人生につながるはずです。逆に言うと、嫌々仕事に取り組む毎日を送れば、つまらない人生になってしまうでしょう。
   そこで、会社として、社員が充実した人生を送れるよう、仕事にやりがいを常に感じながら取り組める環境を整えることが重要だと考えています。くわえて、経済的にも豊かな生活を送ることができたら、人生の充実度はさらに高まると思います。そのため弊社では、一般的な企業よりも高めの給与水準の設定、昇進/昇給のはやい評価制度を導入しています。
   なお、『仕事にやり甲斐を、人生に豊かさを』という社是は、創業者で、現在は会長の秋葉忠夫が唱え、私たちが大事にする『社員環境満足度重視の経営』の基本になっています」

――「社員環境満足度」重視の経営方針を掲げていますが、具体的にはどのような取り組みを推進していますか。

秋葉さん「3つポイントがあります。(1)報酬の高さ(2)昇進/昇給の早さ(3)公平な評価です。

   報酬については、たとえばオデッセイの新卒の初任給は、大学卒が月40万800円、大学院卒が月41万200円と、日本企業の中では高いほうではないかと自負しています。就活生へのアンケートでは、これだけの給与がもらえたら『やる気』が出る? と聞くと、ほぼ全員が『やる気が出る』との回答。報酬の高さはモチベーションにつながると考えています。

   昇進、昇給の早さについては、年功序列の概念を排除した実力、成果主義の『JOB型人事制度』と、『目標管理制度』の活用を通じて年2回の昇進、昇給する仕組みを取り入れています。
   『JOB型人事制度』では、勤務年数や年齢に関係なく、職務や生産性を成果として出せたか否かで評価しています。一方、『目標管理制度』を活用した人事評価を年2回おこない、その都度、昇進や昇給を決めています。つまり昇進、昇給のチャンスが年2回ある、ということです。こうした制度により、新卒入社3年後の春には、一人前のコンサルタント(年収では650万円~700万円程度)にまで成長して、昇給する社員が何人も出ています。

   公平な評価では、コンサルタント業務の生産性を数値によって把握した定量的な評価を導入しています。定量評価にあたっては、コンサルタントのランク、等級別に、会社が求める生産性を明確に決めています。また、評価に必要なデータの把握および分析には、独自開発の仕組み(PIMS=Project Information Management System)を活用しています。
   仕事の生産性を数字でとらえて評価することには、あいまいさがなく、誰が評価しても同じ結果になることを意味します。また、社員にとっても、自分の実力が定量的に把握できるということは、会社の評価に対して納得感も生まれやすく、不平、不満などにつながりにくいのかと思います。
   一生懸命に取り組んだ仕事の成果が適切に評価されれば、社員もやりがいを感じ、『また次も頑張ろう』という気持ちになるもの。こうした仕組みを通じて、社員環境満足度を高めているのです」
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