2024年 4月 25日 (木)

残業減り、増えた「使える時間」どう活かすか? 稼げる人がしてきた「他流試合」の効用(高城幸司)

   2022年5月にオープンワークが発表した調査結果によると、平均残業時間は2012年の46時間と比較して22時間減り、24時間。有給消化率も大幅に改善して41%から60%。働き方改革が叫ばれ始めた14年から改善は進んでいると言えます。

   なかでも、20代の残業・有休消化は劇的に改善したとのこと。2000年代前半と比較すれば隔世の感があります。

  • 会社に縛られる時間が減ったいま、やるべきことは?
    会社に縛られる時間が減ったいま、やるべきことは?
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異なる立場の人と議論し、問題解決を目指す場を持とう!

   では、こうして会社に縛られる時間が減ったことで、自由につかえる時間はどのように活用して、稼げる人材をめざしたらいいのか?

   いわゆる、ビジネススクールに通うなど、学びの時間に充てる人が増えているようにも見えます。教室まで通わなくても、オンライン授業が増えたことも受講のハードルを下げました。こうした活動自体は、望ましいことだと思います。

   ただ、稼げる人材になるためには、加えて、行ってほしいことがあります。

   それは、他流試合です。

   他流試合とは、分野・業界の異なる者同士で議論や問題解決などに取り組む機会のこと。「異なる」とは、社内であれば別部門、社外であれば異業種の人のこと。普段の情報共有からは得られないような発想や知見を得るとか、自分の視点を高める機会になります。

   これまでにも、経営幹部に対して、他流試合を行っていた会社はありました。ただ、あくまで選ばれた人材に対して、会社が提供する機会として行われていたプログラムに限られていたので、20代から経験することは少なかったと思います。

   私は以前、幹部向けの他流試合で得た経験を活かして、社長になった人に話を聞いたことがあります。

   その人の話では、抜擢された若手役員時代に会社から指名されて、他流試合に参加。変化の激しい時代に日本経済がいかに生き残るか? 異業種の経営幹部と喧々諤々額の議論を何回も行い、提言を作成。

   この機会に業界や自社の既存の枠組みを超え、新たな価値創造に取り組む必要性を痛感した。新しい考え方や視点を持つ機会となり、危機的な状況であった会社の立て直しに取り組む基盤となったような気がする、と話してくれました。

   こうした経験を20代のうちに自分で企画して取り組んでみてはどうでしょうか?

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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