2024年 5月 9日 (木)

言い訳ばかりして、上司の指示を聞かない部下...どう対処する?【上司力を鍛えるケーススタディ CASE 11】(前川孝雄)

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まず上司自身が自己理解を深める

   相互理解のためには、部下を知ろうとする以前に、上司が自分自身を知り、それを部下にもよく知ってもらうことです。

   そのためには、上司が自分自身を理解するプロセスが必要です。すなわち、自己理解→自己開示→他者理解→他者を受けとめる(相互理解)、という流れをイメージしてください。

   「自分のことなら、今さら理解を深めなくてもよくわかっている」と思っている人も多いでしょう。しかし、本当にそうでしょうか。日々の業務管理や部下へのサポート、営業成績への腐心などから、心の奥底にある思いや大切にしている価値観を見失ってはいませんか。

   それを確かめる意味でも、目先の管理職としての心配事や課題をいったん置いて、深くじっくりと内省することをお勧めします。優れたリーダーのなかには、意識してそうした時間をとっている人が少なくありません。

「自分はこの仕事を通して、どのようなことを実現しようと思っているのか」
「自分はどのようなリーダーでありたいと思っているのか」
「自分は理想を実現するために、最善の努力をしているだろうか」

   こうしたテーマは、普段、突き詰めて考える機会が少ないのではないでしょうか。自身の課題と向き合って内省することは、たしかに苦しい作業です。多くの場合、現実との乖離が浮き彫りになるからです。しかし、それこそが重要なのです。

   この自己理解を通して、自分の思いや価値観を改めて整理し、上司自身の真の課題を発見してください。

◆自己理解と必要な行動が明確になる、次の5つの質問に答えてみましょう
Q1 自分の職場(チーム)は社会のなかで、どのような存在なのか?
Q2 そうした職場を運営する自分の使命は何か?
Q3 その使命を果たす上で、大切にしていくべき思いや価値観は何か?
Q4 その思いや価値観をもって、発揮していく能力と行動はどうあるべきか?
Q5 そうした行動で、どのような職場を作っていきたいのか?

   自己理解と課題の整理が進んだら、前述の部下の視点から見た自身の改善点を重ね合わせ、上司としてのあり方や行動の修正を検討しましょう。上司自らが、自己改善のアクションプランを立てるのです。

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