2024年 4月 20日 (土)

短期ねらいか?長期期待で仕込むか?...東洋経済「株の道場」、ダイヤモンド「沈むゼネコン 踊る不動産」、エコノミスト「マンション管理必勝法」を特集

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   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。

米国の利上げをめぐり、株価が乱高下するそのときこそ...

   「週刊東洋経済」(2022年10月1日号)の特集は、「株の道場 短期狙い&長期期待で仕込む株」。米国の利上げをめぐり、株価は乱高下している。そういうときこそ、短期の値幅取りねらいの好機だ。一方では、大化け株候補を長期志向で仕込むのにもよい。両方の投資法を解説している。

   日本株は米国株や欧州株に比べ年初来の下落幅は小さく、利益予想も米国企業より日本企業のほうが良好だ。9月16日発売の「会社四季報」22年4集では、今期営業収益の予想が前号に比べて上方修正された企業が1004社に上ったというのも好材料だ、としている。

   修正率1位は、エイベックス。ライブ公演の増加が主因だ。2位のサンリオは、物販事業が黒字し、テーマパークも変動価格制の導入などで黒字復帰した。

   修正額2位は、信越化学工業だ。柱の塩化ビニール樹脂は、主力の米国市場で歴史的な高値水準が続く。もう1つの柱、シリコンウェハーも半導体の増産に対し、供給が追いつかない状態だという。ホンダ、スズキ、三菱自動車と自動車メーカーもランクインした。

   「四季報」の独自予想が会社計画より強気な銘柄として、オリンパス、INPEX、JT、ダイキン工業、ファナックなどを挙げている。

   「四季報」元編集長の山本隆行さんが、「PER(株価収益率)」による短期投資法について解説している。PERは低いほど株価が割安とされる。すべての銘柄に共通して目安となる絶対水準はないが、過去実績のPERは役に立つそうだ。

   最高益なのに安値PER割れ&近辺の超割安銘柄として、計測機器メーカーのトプコン、安川電機、デンソー、西松屋チェーンなどを挙げている。1位のトプコンは、今・来期とも最高益を更新し、株価は今の割安な水準が訂正され上昇するかもしれない、と予想する。

◆長期的な視点で「大化け株候補」は?

   一方、長期的な視点で「大化け株候補」を探すにはどうしたらいいか。山本さんは「売上高の変化を追いかけていくのがコツだ」と書いている。目安は連続15%以上の増収率。

   大増収が続く企業のランキングには、SMS配信のアクリーク、半導体検査装置のレーザーテック、不動産ファンドのクリアルなどがランクインしている。

   「大化け株候補」は、年収アップ企業の中から探すのもコツだという。好例になるのが、ITコンサルティング企業のベイカレント・コンサルティングだ。2017年2月期の年収は875万円で、当時の株価は1200円程度だった。その後、毎期のように年収アップを続け、21年2月期には年収1101万円となり、株価は21年9月に6万3400円と、株価50倍超へと大化けしたという。

   このランクには、ペンタブレットの大手、ワコムやGMOグローバルサイン・ホールディングスなどが入っている。

   今後の投資戦略として、UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント日本地域最高投資責任者の青木大樹さんは、短期は山あり谷ありだが、

「有望銘柄を下値で拾えれば投資効果は上がるだろう。注目テーマは、観光などの経済活動再開関連、円安の恩恵を受ける輸出関連、安全保障に絡むサイバーセキュリティー関連などだ」

と、している。

   一方の長期では、「優良な日本株を選べば米株超えの投資成績」と、野村アセットマネジメントシニア・ストラテジストの石黒英之さん。時価総額が大きく流動性が高いTOPIX100のうち、直近10期の純利益増加額が上位の20社に均等投資すると、この10年で3.4倍と米S&P500種株価指数の2.7倍を上回るというのだ。

   半導体製造装置、自動車、電機、通信、金融などの大手が含まれる。石黒さんはキャッシュ比率30%という投資法を行い、機械的に売買でき、リターンが格段に上がったという。

   「10年先の未来を考えるのは決して難しいことではない」というのは、過去の実績を調べるからだ。過去10年、さまざまなショックがあっても減益が2~3回以下であれば、外的要因に依存せず、変われる力がある企業と見ることができるという。

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