2024年 4月 19日 (金)

ウィズコロナなら鉄道よりも航空機! 「跳ねる卯年」に期待のジャムコ【格言で買う! 株式投資】(石井治彦)

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   2022年1月1日掲載のJ-CASTニュース 会社ウォッチ「寅年は『千里を走る』右肩上がり!? 勢いに乗って株価は『跳ねる』卯年へまっしぐら」で、「寅は千里を走る」という格言があると書いた。意味は、躍進というよりも、政治・経済で波乱が起こりやすい相場と解釈されているという。

   寅年も残すところ、あと3か月。ロシアのウクライナ侵略や台湾をめぐる米中問題、世界的なインフレ、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていること...... と話題には事欠かない。英国ではエリザベス女王が亡くなり、11月には米大統領の中間選挙がある。波乱の要素がまだまだくすぶるが、確かに! 今年は格言どおりに世の中が動いているようだ。

   しかし、このような問題がすべて、いつまでも続くわけでもない。そこで2~3年先の平時の社会状況を思い描き、そこに焦点を当て銘柄を選んでみた。

  • 開発では「大切にもてなすラバトリー」を目指した(ジャムコのホームページ「プロジェクト ストーリー」のページより)
    開発では「大切にもてなすラバトリー」を目指した(ジャムコのホームページ「プロジェクト ストーリー」のページより)
  • 開発では「大切にもてなすラバトリー」を目指した(ジャムコのホームページ「プロジェクト ストーリー」のページより)

視界よし! ボーイング787への納入再開

   「2~3年後」の世の中は、どう動いているのだろう――。コロナ禍ですっかり定着したリモートワークで、サラリーマンのだいぶ出張が減り、満員電車もいくらかすいているであろうことを想像すると、JRグループや私鉄各線の乗客は減る。もちろん、少子化も影響するだろう。

   そう考えると、運輸の生き残りは「観光」だろう。観光地やホテル、テーマパークなどのレジャー施設と「一丸」になって、売上アップを画策するのが近道かもしれない。着目したのは、「ジャムコ」だ。

   ジャムコには、断トツの強みがある。同社は米ボーイング787のラバトリー(化粧室)やギャレー(厨房設備)、操縦室の内装・ドアを一手に引き受けている。ここだ。

   そのボーイング社は、2018年に過去最高の民間機納入(806機)を記録している。そのうち、最新鋭787の納入は145機(月間12機)にのぼる。

   ただ、2018年10月のライオン・エア610便や19年3月のエチオピア航空302便の墜落事故の影響(ともに737MAX)と、胴体に使用している炭素繊維複合材の結合部分から亀裂が生じる懸念から、737MAXと787機は出荷停止となっていた。20年11月、米連邦航空局(FAA)は737MAXの商用運航を認可。機体の納入再開が可能になり、今年8月には787ドリームライナーの承認審査が下りたことで納入が再開された。ボーイング社は787を、月間5機から立ち上げることを考えているようだ。

   そして、新型コロナウイルスの弱毒化により、世界の多くの国が「ウィズコロナ」で動き出した結果、旅客需要が大きく回復する状況にある。ビジネスでの利用はもちろん増えるだろうが、海外旅行者の需要が見込めるのは航空機の強み。国内のビジネス需要を主力とする鉄道とは、回復の伸びが大きく違うはずだ。

   まだある。ジャムコはプライム市場(旧東証一部の大型・中型・小型)の銘柄の中の、小型株に分類されている。株式市場が低調な時は、大型株は軒並低調な動きになるのに対し、小型株はその影響を受けにくく、全体の株価が下落傾向時でも銘柄によっては上昇することもある。ジャムコは、787機の出荷再開と、その後の増産の恩恵を享受する可能性が大きく、業績改善に伴う上昇幅が大きくなるとみている。

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