転職サイト「エン転職」を運営するエン・ジャパンは2024年7月11日、サイト利用者4353人を対象に「出戻り転職」についてアンケート調査の結果を発表した。「出戻り転職」経験者は1割弱調査では、はじめに「あなたは、一度退職した会社に『出戻り転職』したことはありますか?」と質問した。すると、「ない」が91%、「ある」が9%だった。「ある」と答えた人にきっかけを聞くと、「在籍時の上司に誘われた」が全体で35%、「在籍時の社長・役員・人事に誘われた」が24%、「自分から企業側に相談した」が24%、「在籍時の同僚・後輩に誘われた」が19%という結果になった。続いて、「出戻り転職」の理由を聞くと、トップは「即戦力として働けると思った」で35%だった。次いで「社員や風土に馴染みがあり、働きやすいと思った」で34%が続いた。年代別のポイントの開きが最も大きいのは、「転職先で上手くいかなかった」が28%で、20代は28%に対し40代は8%で、20ポイントの開きがあった。(エン・ジャパンの作成)(エン・ジャパンの作成)また、「出戻り転職をして良かったこと、苦労したこと」のエピソードには次のような意見が並んだ。「良かったこと」の回答・業務内容を理解しているため、新しく仕事を覚える必要がなかった。(20代男性)・基本的なシステム、仕事内容などに馴染みがあり働きやすい。(30代男性)「苦労したこと」の回答・出戻りを良く思ってない職員が一定数いて、嫌がらせを受けた。(30代男性)・スタッフが変わっていて、当時と雰囲気が変わっていた。(40代女性)(エン・ジャパンの作成)(エン・ジャパンの作成)つぎに、「出戻り転職したことがない」と回答した方に、「出戻り転職したいと思いますか?」と質問した。「とても思う」が3%、「思う」が10%で「思う」人は13%、「思わない」は26%、「まったく思わない」は35%で「思わない」人は61%という結果になった。「思う」と答えた人に理由を聞くと、トップ3は「経験を活かして元の会社に還元できそうだから」が32%、「かつての部下や同僚がいて、一緒に働きたいから」が27%、「家庭の都合などで退職したことに悔いがあるから」が25%になった。年代別のポイントの開きが最も大きいのは、「かつての部下や同僚がいて、一緒に働きたいから」で27%。20代は39%に対し30代は23%で、16ポイントの開きがあった。出戻り転職したいと思う理由についてコメントをもらうと、「経験を活かして元の会社に還元できそうだから」と回答した人・違う環境に身を置いたことで広がった視野やスキルを生かすことができる。(20代女性)・転職後の会社で得た経験やスキルが、前の会社で以前よりも求められていると思う。(30代男性)「かつての部下や同僚がいて、一緒に働きたいから」と回答した人・円満退社したので、前の上司やあの時の雰囲気でまた一緒に働きたい。(20代女性)・何社か就業経験があるが、やはり働いていく上で人間関係が1番大事だと感じる。(30代男性)「家庭の都合などで退職したことに悔いがあるから」と回答した人・体調不良で退職したが、仕事は楽しかったため、戻って今度こそ会社に貢献したいと思うことがある。(30代女性)・引っ越しの為の、やむを得ない退職だったから。(30代男性)さらに、「出戻り転職したことがない」と回答した人に「どんな条件・状況があれば、出戻り転職を検討しますか?」と質問した。「給与・待遇等が保証されている」が48%に達した。次いで「恩のあった社長や社員たちから誘われる」が30%、「どんな状況でも出戻り転職はしない」が28%、「出戻った際に、期待される役割がある」が21%となった。具体的に聞いてみると、「給与・待遇等が保証される」と回答した人・きちんとした評価制度があり、実績や貢献度に応じた報酬があるなら戻ってもいい。(30代女性)・少しでも休暇が取りやすい環境に変わることがあれば再入社を検討したい。(40代男性)「恩のあった社長や社員たちから誘われる」と回答した人・一度去った身なので歓迎されるか不安。(40代女性)・恩のあった方から誘われることがあれば出戻り転職を検討するかもしれない。(40代男性)という意見が上がった。この調査は、「エン転職」を利用するユーザーを対象にインターネットによるアンケートを行ったもので、期間は24年5月29日~6月24日で、有効回答数は4,353人だった。
記事に戻る