「ガンマ波」による聴覚からの刺激
リリースによれば、「スマホ認知症」の予防・改善方法として手軽なのが「リズム運動」だと指摘し、次のように説明する。
「リズムよく同じ動作を繰り返すと、脳が自然に省エネモードになり、記憶が整理整頓されて脳の疲労回復につながります。『リズム運動』は、毎日の家事の中で実践できるので、あえて特別な時間を設ける必要はありません」
たとえば、「同じ動作をリズミカルに反復する皿洗い」、「キャベツの千切りなど、聴覚に訴えリズミカルに食材を刻む作業」、「腕をリズミカルに動かす雑巾がけ」などが該当する。「トントンという音や刻んでいく感触の『リズムを意識』することで、疲れた脳を効果的に回復させます」という。
一方で、家事をしながら、テレビの音声や音楽などを聞く習慣のある人には、「ガンマ波」による聴覚からの刺激を活用するという手も。「ガンマ波」とは40Hz前後の脳波のことで、記憶や集中力に関係、加齢などにより弱まることが報告されているという(※Trends in Neurosciences 30, 317-324 (2007)., Clinical Neurophysiology 116, 2719-2733 (2005).)。
ガンマ波に着目した技術として「ガンマ波サウンド」があり、これはテレビの音声や音楽を、スピーカーやイヤホンを通じて、ガンマ波と同じ周期に変調するというもの。たとえば、「kikippa イヤホン」(シオノギヘルスケア、25年5月発売)として製品化されており、こうしたガジェットも重宝しそうだ。
そのほかの予防・改善方法として、脳を休める「昼寝」、脳を活性化させる「新聞記事のスクラップ」や、外出時に「知らない道を、スマホを見ずに散歩する」ことも効果的だという。
【取り入れやすい「スマホ認知症」の予防・改善方法】
・短時間の昼寝(脳を休める)
・新聞記事のスクラップ(興味のある記事を探すことで脳を活性化させる)
・知らない道を、スマホを見ずに散歩する(脳の普段使わない部分を活性化する)
・「キャンプ」(デジタルデトックスになる)
・スマホをしまっておく、何かのご褒美としてスマホタイムを与える(スマホとの適切な距離を保つ)
・スマホを見る時は白黒表示「グレースケール」にする(脳への刺激を緩和する)