2021年 8月 5日 (木)

新型コロナ長期化でストレス爆発寸前 ため込まず、親しい人と愚痴り合って

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   新型コロナウイルスの感染拡大が長期化している。今では、新型コロナを前提とした生活が根付いてきた。しかし、だからこそ注意すべき点がある。

   J-CASTトレンドでは、コロナ長期化で主婦がストレスを募らせている問題を取り上げた。今回は、意識しにくいコロナによる意外な「落とし穴」について、臨床心理士、公認心理師で「半蔵門心療クリニック」に勤務する古田雅明氏に改めて取材した。

  • 新型コロナの長期化による「落とし穴」(画像はイメージ)
    新型コロナの長期化による「落とし穴」(画像はイメージ)
  • 新型コロナの長期化による「落とし穴」(画像はイメージ)

相当疲れがたまっている

   まず新型コロナの長期化で、社会全体は今どのような状態にあるかを知ろう。次の通りだ。

   ストレスを生む刺激「ストレッサー」が長く続くと、時間と共に3段階の変化が生じる。ストレッサーに抵抗する準備を整える「警告反応期」、抵抗力が高いレベルで維持される「抵抗期」、そしてストレス状態がさらに続くと抵抗力が再び下がる「疲憊(ひはい)期」だ。

   古田氏によると、ストレッサーをコロナとすれば、流行し始めた約1年前は「警告反応期」のような状態だったといえる。

「社会全体が急にコロナというストレスを与えられてショック状態になり、対応する準備も整わずに過剰に防衛してしまうこともありました」

   この頃、「自粛警察」や「マスク警察」といった、感染対策に対して過剰な反応を示す人を指すワードも、テレビやインターネットニュースで話題になった。

   そこから次第にマスク着用や手洗い、3密の回避が生活の中に定着するようになり、コロナを踏まえた社会活動が広がっていった。しかし、今もなお感染拡大は収まらず、そろそろコロナというストレスに耐え切れなくなってきてもおかしくない。

   つまり、今、私たちは3つ目の「疲憊期」にある。

「ワクチン接種もいつになるか分からない状態で先が見えず、相当疲れがたまっているでしょう」

内向的で自己表現が苦手な人が心配

   緊急事態宣言が、各地に広がっている。飲食店の営業は20時まで、酒類の提供も厳しくなった。こうした状況で、「もう我慢ならない」と、路上で飲酒する人の姿や、街に人が集まる様子が度々報じられる。

   しかし、古田氏は「そのような人はテレビ映像では目を引きますが、少数派。おそらくストレス疲れで、心身の不調を抱えつつ何とか静かにやり過ごしている人のほうが多い」と指摘する。内向的で自己表現が苦手な人ほど、一人でため込みやすい。

   問題はここだ。こうした「声なき声」の存在には気付くことが難しく、カウンセラーや精神科医もアプローチがしにくいのだ。

   そのため、まずはメディアが「ストレスや不調を感じるのはむしろ自然なことで、否認せずに違和感を違和感のままに表出できるといい」と、埋もれている人に届くよう広く情報発信していく必要性を古田氏は指摘する。

   次に、何とか静かにやり過ごしている人は、日常の中に「表現と共感の場」をもつのが重要だという。「つらい、しんどい」という感情を、誰かと共有する時間だ。ネガティブな感情を無理にポジティブにとらえるのは難しい。だが、ネガティブさを分かち合い、共感し合うことで肯定感が得られ、ストレス下でも耐えられるようになる。

   表現と共感は、平たく言えば、「親しい人と愚痴を言い合う」ことでもある。

趣味の仲間、学生時代の友人に頼る

   しかし、親しい人と愚痴を言い合う場が、コロナの長期化で奪われたままになっている。例えば、学生ならこれまで授業の合間に友人とたわいない会話をする「隙」があった。今はオンライン授業が増え、その機会がなかなかもてない。

   社会人の場合だと、仕事はオフィシャルな関係のため、さらに愚痴をこぼしにくいと古田氏。中でも仕事で立場のある男性にとっては厳しい状況だという。弱音や愚痴を吐く場として、これまで居酒屋やスナックなどがあったが、コロナ禍ではそれも頼れない。

   人はストレスがたまると、「酒やたばこの量が増える」、「過剰に残業をしてしまう」といった、特定のものに依存する「アディクション傾向」が出やすい。これは気付かないうちに起きてしまう可能性もあり、注意が必要だ。

   古田氏は、「会社以外の関係性の中で、表現と共感の場を持てると良い」とアドバイスする。

「週末の趣味の仲間でも、学生時代の友人でも構いません。今はオンラインで話ができるので、遠方や海外に住む友人でも繋がれる可能性がありますね」

   ビデオ通話などで工夫しながら、愚痴をこぼすための一見「無駄」とも思える場を作ることが、コロナ禍では必要なようだ。

(J-CASTトレンド 宮崎くる澪)

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