美少女と地産地消 経済動かす力と知恵
<テレビウォッチ>冷え切ったままのデフレ不況、一向に歯止めのかからない少子高齢化のゆくえ。ならば何を目標にし、何を見習えばいいのか……
番組が『日本経済活性化で身近に宝の山』と題し、取り上げたピンチをチャンスに変える新たなビジネスモデルのひとつが、日本経済復活へ一筋の光を投げかけているように思える。
地元の女の子をモデルに
積極的な情報発信で地元商店と組み、『地産地消』を目指し、ファッション業界の活性化を図ろうと2002年11月、新潟に誕生したフリーペーパーのファッション写真集『美少女図鑑』がそのビジネスモデル。
番組によると、発行しているのは社員9人の広告デザイン会社で、その仕組みは……
プロの代わりに地元の女の子をモデルとして編集部が募集。地元の美容室や洋服店が、応募してきた女の子にこれはという洋服や髪型でコーディネートし変身させて雑誌に写真を掲載する。
雑誌を見た地元の女の子に、自分もきれいになりたいと思ってもらいコーディネートした美容室や洋服店に足を運んでもらう仕組みでファッションの『地産地消』だという。
若い女性ならどこが『産地』であろうが、きれいでかわいい。美人の多いといわれる新潟ならなおのこと素材は豊富。
地元での美人づくりで、生活がかかっているとなれば美容室や洋服店も腕によりをかける。まして読者が地元なら、その波及効果は計り知れない。
その意気込みを小林友編集長は次のように語った。
「それぞれの地方にも人材はいるんですよ。東京に比べても遜色ない。デザインに関しても高いレベルを持っているということを示せるものを作りたかった」
現在は『美少女図鑑』に参加している地元商店は35社に増えた。
美容室では安さに加え、センスの良さをアピールした結果、客が増加、売り上げも年間150万円ほどアップしたという。