2024年 5月 3日 (金)

「世界の下請け工場」はもう御免。トップブランドの開発急ぐ中国

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

急げ!と檄を飛ばす温家宝

   中国で動き始めたこうした構造転換は、民間の軽工業だけにとどまらない。ハイテク産業などで、政府はブランド力、技術力のある国家への転換を急いでいる。3月に開かれた第11回全国人民代表大会で、温家宝首相は「中国の構造転換は一刻の猶予も許さない。さらに勝利を!」と声高々に宣言した。

   急ぐ理由について、中国成長モデルの転換を提唱する中国経済研究センターの陳釗副主任(復旦大教授)は、国谷のインタビューに次のように答えた。

「今のところ、中国企業は安い労働力を武器に激しい競争を繰り広げている。しかも、どの企業も似たような製品しか作れない。市場状況が変わり、需要が減ると持ちこたえられなくなり、アッという間に倒産です。今後生き残っていくには、安い労働力に頼るのではなく、ブランド力を築き、利益率を上げることが不可欠なのです」

   中国がこうしたことを学んだのは、外需の冷え込みで企業が次々と倒産した先の世界的な金融危機だという。あの時、日本は何を学んでいたか。政界のことは今さら言うまでもない。民間にも日本経済を牽引するダイナミックで明確な戦略が見えてこない。官僚は天下り先を確保するのに四苦八苦。このままでは中国市場に飲み込まれてしまうことになりかねない……

モンブラン

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