治療受けても認知症悪化 医者も気づかぬ「誤診」多数
2010.06.25 20:00
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専門医の決定的不足
東京都健康長寿医療センターの粟田主一部長はこう話した。
国谷裕子キャスター「診断がかなり難しいそうですが、どうやって診断をするんですか」
粟田部長「特徴的な症状をとらえ、当たりをつけて画像検査をします。この診断に矛盾がないと判断されれば、薬などの処方をします。
今回のケースのレビー小体型認知症は、医者が特徴をよく知っていたから診断ができました。一般の人には知られていない病名ですが、実際には非常に多いのです」
認知症が疑われたら、専門知識や経験を積んだ医師に診断を任せることが必要なのだが、200万人以上といわれる認知症患者に対し、専門医は800人程度しかいない。
国は認知症の誤診を防ぎ、適切な治療を行うための「認知症疾患医療センター」を全国150か所に設ける計画を進めているが、専門医が足りず、設置は半分に留まっている。
国谷「なぜ専門医の育成が難しいのでしょう」
粟田部長「専門医となると精神症状も診なければならないし、介護の問題もあります。医師として学ぶことが多く、仕事量が大変多いということで、なかなか増えない理由になっています」
専門知識不足のために誤った診断を受け、かえって症状が悪化する認知症患者があちこちにいるということである。
モンブラン