賞味期限で選ぶ消費者カッコ悪い?食べられるのに捨てる「3分の1ルール」

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   近頃は消費者も楽な商売じゃない。この衰退し続ける国で、消費が快楽だったのは遠い昔だ。今や何を消費するにも消費者責任が重くのしかかる。乏しく、増えるアテのない給料や年金、小遣いをやりくり算段しながら、もし余所より10円安いこの大根を買ったらばニッポン経済のデフレを招き、ひいてはどこかの夫の雇用が失われないかとマクロな心配をしなければいけないし、安いチェーン居酒屋で酒を飲んだら、この企業は従業員を酷使してはいないか、そんなブラック企業を手助けすることになりやしないかと疑わなければいけない。

   朝ワイドを見ても、消費者責任問題はたびたび話題になるが、いつ見てもそこに対外的な視野――ブラッドダイヤモンド的、フェアトレード的論点はほぼ皆無だ。知るべき、守るべきは我が国ニッポンの経済、雇用、なにより国土というのも、当世風で興味深くはあるだろう。

残り期限3分の1切ったら廃棄。年間1200億円のロス

   さて、けさ5日は、そんなニッポン消費者の責任がまた増えた。流通業界に3分の1ルールなるものがあり、たとえば6か月間の賞味期限のものは、残り2か月を切ったらもう売らないそうだ。そんなこんなで年に1200億円分もの商品ロスが発生して、ムダになるんだとか。

考え直さないと

   番組コメンテイターでエコノミストの飯田泰之は、企業は作った物は全部売りたいワケで、なんで売らないかといえば消費者が買わないからだという。棚に並んでいる弁当の消費期限を見くらべたりして、新しいのを選ぶといった「消費者の好みを反映した」結果、このようなルールができたそうである。

   作家の吉永みちこは「加工食品などは非常食の用途もあり、賞味期限の長さで価値が違う。同じ棚に同じ値段で違う期限の物があれば、期限が長いほうを選ぶのは消費行動として当然」としつつ、「その意識を少し変える必要はあると思う」とつけ加えた。

   飯田は吉永の改心の言葉を聞くや、「そういう(選ぶ)の、みんながカッコ悪いと思うと、カッコ悪いことになる」と、賞味期限をくらべる消費者のカッコ悪い化をもっと普及させたそうに話していた。

   きょうの消費者標語「賞味期限で商品を選ぶのは、カッコ悪いのでやめましょう」

文   ボンド柳生 | 似顔絵 池田マコト
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