2024年 5月 3日 (金)

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ナベツネ「高齢者講習」受けずに運転免許更新「面倒臭い手続きなんとかしろ」

   「週刊文春」の巻頭は「告発スクープ ナベツネの違法行為を暴露する読売現秘書部長『爆弾日記』公開!」である。大メディアのトップが違法行為とは聞き捨てならない。話はおおむねこのようなことだ。

「今から八年前、二〇〇四年のことである。警視庁公安部公安総務課で、ある情報が駆け巡った。
『渡辺恒雄読売新聞主筆が運転免許更新のために必要な高齢者講習を受講せずに済ませるよう、読売新聞幹部が警視庁に依頼した。
   渡辺氏は同年五月三十日に七十八歳を迎えており、本件事案は四月三十日から五月三十日までの一カ月以内に発生した模様』
   この情報は二○○四年六月、小誌記者にもたらされたが、警視庁幹部は完全否定したため、それ以上、取材を進めることはなかった」(文春)

   だが、今回決定的な証拠となる文書を入手したという。この件で中心的役割を果たした当時の読売新聞警視庁記者クラブキャップ・山腰高士(現・読売新聞東京本社秘書部長)の「日記」だ。当時、社会部に在籍していた人物から提供されたものだという。反ナベツネ、社会部記者というと清武英利元読売巨人軍取締役球団代表が浮かぶが、詮索するのはやめておこう。

   高齢者講習とは、道路交通法改正により75歳以上の高齢者に義務づけられたもの(2002年に70歳以上に改正)で、座学による講義、シミュレーターによる反応検査、運転実習などを各1時間ずつ計3時間受けなくてはいけない。これは高齢者の死亡事故件数の増加のためであった。偽りやその他の不正な手段により交付を受けた者は、1年以下の懲役か30万円以下の罰金に処せられる(今回のケースは時効になっている)。

   天皇陛下でも例外ではないという。しかし、ナベツネは部下に「めんどくさい手続きを省いてほしい」と命じ、当時の広報部長などが奔走することになる。教習所の社長に頼み込み、渡辺主筆は何とか出向いたものの、わずか10分で免許の更新を受けたという。文春はこう結んでいる。

「本誌が今回公表した日記からは、違法行為に加担せざるを得なかった記者たちの苦悩が読みとれる。警察権力の監視役である現場の記者たちの報道倫理をねじ曲げた渡辺氏の罪はあまりに重い」

   私はこれを読んでノンフィクション作家・本田靖春が読売新聞を辞めるきっかけになった「正力もの」のことを思い出した。「正力もの」とは、当時社長だった正力松太郎の要請によって、彼の動静を毎日のように紙面を使って報じたことをいうのだが、本田はこれを紙面の私物化だと批判し、やめさせるべきだと同僚に説いて回るが、誰も正力を恐れて声をあげなかった。そんな読売に嫌気がさして、本田は読売を辞めることを決意する。正力、務台光雄と続いてきた読売私物化は、渡辺主筆になって、さらにひどくなったようだ。

   新潮は、読売と朝日の記者が同僚の朝日記者を恐喝したと会社にばれて首になった「事件」を報じている。この2人の記者の素行の悪さは目を覆うばかりだが、それにも増して驚くのは、読売と朝日側が結託してこのことをひた隠しにしていることであろう。本郷美則元朝日新聞研修所長が慨嘆している。

「これまでにも記者が犯罪に手を染めるケースは多くあったが、今回の件ほど酷いのは聞いたことがない。朝日と読売は普段、事件が起これば正義を振りかざして記事を書きまくる。それなのに、身内から犯罪者が出ると、蓋をしてしまうなどということが許されていいはずがない」

   メディアは上も下も崩壊寸前のようである。これでは権力の監視などできるはずがなかろう。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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