2024年 5月 2日 (木)

用心深い安住紳一郎アナ唯一の失敗!選ぶ彼女を間違えた―赤裸々セックス告白

吉永小百合ベスト5なぜか入っていないあの映画この映画…68歳の渾身演技見たい

   閑話休題。きのう(8月8日)「J:COM」がやっている「J:テレスタイル」という昼の番組に出てきた。吉永小百合について語ってくれというのだから出ないわけにはいかない。ゆりかもめで「テレコムセンター駅」まで行ったが、暑いこと。着くまでに命を消耗してしまった。

   番組は、吉永小百合自身がターニングポイントになったと思う映画を5本挙げて、それに感想をいうものだった。彼女が挙げたベスト5は、渡哲也と初めて共演した「愛と死の記録」、4位が吉永小百合が殺人犯になる女を演じ、セックスシーンもふんだんにある(本当は思わせぶりなだけだが)「天国の駅」、3位は高倉健と初めて共演した「動乱」、2位はなかにし礼原作の「長崎ぶらぶら節」で、1位はNHKのテレビドラマ「夢千代日記」だが、たしかに映画よりもこっちのほうがずっといい。

   私にとって不満だったのは、われわれ由緒正しいサユリストが選ぶであろう、彼女のベスト「泥だらけの純情」「キューポラのある街」「愛と死をみつめて」、それに寅さんの「柴又慕情」が入っていないことだ。チャンネル銀河というところで吉永小百合特集をやるので、それに沿った映画を選んだから仕方ないのだが、私には不満の残る作品ばかりである。

   彼女の映画は20代までと20代以降とに大きく分けられる。20代最後は「愛と死をみつめて」だが、いい作品はこちらに多い。20代以降は伴侶にも恵まれず(これはこちらの僻みだか)、作品にも恵まれていない。先日の「北のカナリアたち」など惨憺たるできであった。もともと、彼女は演技がうまいわけではない。20歳まではそれでも地がそのまま演技になっていて、それが素晴らしかったのだが、後年は吉永小百合そのままで出ている寅さんの第1作はいいが、その他で演技力を見せているのは「天国の駅」ぐらいのものだろう。

   『アサヒ芸能』でお騒がせ作家・中平まみ(かつて吉永小百合と親しかったそうである)が、「近年の彼女は、平板でただおとなしく演じているだけで、ハッとさせる魅力がない」といっているが、この点に関しては彼女のいうとおりである。彼女はそこで、吉永小百合に向けてこんなメッセージを寄せている。

<「奥の院」にひっそり納まらず、貴女の本領であった天衣無縫、自由奔放とおきゃんな部分を取り戻し、本当の復活を!>

   68歳の吉永小百合にはもはや失うものなどないはずである。どこまで自分をさらけ出し、これまで出し惜しみしてきた演技力を全開にした映画を見てみたいものである。彼女にはそれができるはずだ。サユリストからの切なる願いである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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