2024年 4月 30日 (火)

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国立がんセンター元病院長「月に1度も手術しない専門医量産。これでは技術の保証できません」

   週刊現代は、元国立がんセンター病院長がついに口を開いた「確かにダメな外科医が多すぎます」が巻頭特集。元国立がんセンター中央病院の土屋了介氏がいっているところをピックアップしてみよう。

   <「大学病院という組織が抱えている問題は山のようにありますが、いちばん大きな問題はガバナンス(組織の統治)の問題です。

   たとえば先ほども出た群馬大のケース。腹腔鏡手術をやりたがる医者がいた場合、それをやらせても安全かどうか判断するのがガバナンスです。

   私は群馬大のケースでも、手術を失敗した医者だけに責任を取らせるのは間違っていたと思います。本来、手術を行わせていた学長は『現場は悪くない』と、医者を守るべき立場にあるはずです。

   問題になった医者は使命感に燃えて手術をしたのかもしれない。腹腔鏡という技術のメリットを信じてもいたのでしょう。だが、腕が悪かった。

   そのような医者に野放しで腹腔鏡手術をさせたのは病院のガバナンスがいい加減だったからです」

   「もちろん、技術力の高い医者を育てることも大切です。しかし、いまの日本の制度ではなかなかそれが難しい。なぜならきちんとした専門医制度が確立していないからです。

   私の専門である肺がんを例にとりましょう。

   肺がんの手術は年に約3万件行われています。外科医が技術を向上・維持するためには、できるだけたくさん手術を経験することが肝要です。理想的には毎日1度は手術をしたほうがいい。そう考えると年間300例くらいは、1人の医者が執刀することになる。

   すると、3万件の手術を行うのに必要な医者の数は100人程度です。逆にいえば、肺がんの専門医はこれ以上必要ない。

   外科医が現役で手術を行う年数が20年として、毎年5人ずつ専門医を育成していけばそれで済むわけです」>

   実際には肺がんの専門は何人くらいいるのでしょうかという問いには、<「それが1000人もいるのです。15年前には1500人もいました。これは5年以内に50の症例をこなせば、専門医に認定されるという制度になっているからです。5年で50例といえば、年に10例、月に1例もないのですよ。

   このような制度では技術の質を保証できるわけはありませんし、そんな医者を『専門医』とは呼べません」>

   なるほど、医療現場では医者多くして手術することは少ない。われわれは医者という白衣に騙されて安心してしまうのだが、どこの世界だって経験がものをいう。白衣に騙されてはいけない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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