2024年 5月 4日 (土)

講談社編集者の逮捕にかたず飲む出版界! OBだから分かる講談社とマンガ業界の実相

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超長時間労働のマンガ編集者

   マンガ編集者はもっと大変である。マンガ家は絵を描く才能はあるが、ストーリーを作れない作家が多い。

   それに若い人が多いから、担当編集者は、ストーリーを一緒に考え、絵コンテのアイデアを出し、原稿ができるまでマンガ家のところに寝泊まりすることもしょっちゅうである。

   女性マンガ家と編集者が結婚するケースが多いのは、こうした密な時間を共有するからである。

   電通をはるかに凌ぐ長時間労働があって、ようやく作品が生み出されるのである。

   朴容疑者の妻の実家は北関東で本人は大阪だから、4人の子どもを抱えた奥さんの苦労は並大抵ではなかっただろう。

   彼も懸命に支えた。家も会社から比較的近いから、子どもの幼稚園の送り迎えなどもしていたようだ。

   だが30代の終わりから40代始め、編集長になる日も近い彼の多忙さは想像に難くない。

   育児に疲れ、日々体調を崩していく妻を見ながら、彼にも焦りがあったのではないか。

   一部の報道に、妻が知り合いに、夫からDVを受けて悩んでいると話していたという情報があった。DVは大袈裟だろうが、子育てに疲れた妻と仕事の板挟みに苛立ち、2人の間に諍いがあったことは想像に難くない。そんなとき、ちょっとしたいい争いから悲劇が生まれたのではないか。

   これは私の経験から想像した妄想である。真相はまったく違うところにあるのかもしれない。

   この事件は各テレビ局のニュース番組でもトップで報じられた。ワイドショー然りである。そのいずれも容疑者の逮捕前の姿をカメラに収めていたり、インタビューを試みていた局もあった。

   週刊文春によれば、昨年秋頃から情報が出回り、年末から「年明け逮捕」といわれていたというから、各社相当の取材体制を敷いていたようである。

   だが、週刊文春が発売される前日に逮捕して、その姿を各社に撮らせるというのは、講談社OBだからというのではなく、いささかやり過ぎではないか。

   何度か任意で取り調べにも応じているようだし、逃亡する恐れはないのだから、もう少し人権に配慮したやり方があったのではないかと思う。
『進撃の巨人』を世に出したエリート編集者だから、ニュースバリューがあるということなのだろうか。

   日頃、警察批判をしている雑誌を出している出版社だから、警察側にさらし者にするという「意図」はなかったのだろうか。

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