2024年 3月 19日 (火)

萩生田官房副長官が関与の文書を入手 「加計学園で進めるよう」指示

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   加計学園の獣医学部新設をめぐる問題で、政権幹部が早い段階から関与していたことを示す文書をNHKが新たに入手した。そこには萩生田官房副長官が事業者選定以前に加計学園で進めるように指示していたことが記されていた。文科省OBの働きかけも記録されており、省内で政権がらみの「マル政案件」として共有されていたという。

   武田真一キャスター「このプロセスは適切だったのでしょうか」

   文部科学省が追加公表した文書のほかにも、加計学園への異常な優遇を示す記録があったことになる。萩生田氏は全面的に否定するが、だからこそしっかりと検証が必要だ。黒い疑惑の闇がまた一つ深まった。

   獣医学部の新設は52年間なく、加計学園は15回申請しても認められなかった。ところが、安倍政権が地方活性化を名目に国家戦略特区の創設を打ち出して、平成26年(2014年)12月に内閣府内に首相自身を議長とする特区諮問会議を設けると、去年(2016年)から今年(2017年)1月にかけて対象事業として獣医学新設が認められ、事業者として加計学園だけが選定された。これを「総理のご意向」「官邸最高レベルの指示」とする文書が文科省内から出て、今も問題はおさまっていない。

   今回見つかった文科省内のメールには、文科省OBでのちに加計学園理事となる豊田三郎氏が選定前に文科省職員と会って、安倍首相と加計孝太郎理事長が親しいと強調したことが記録されていた。

   豊田氏は「お友達内閣ですねと週刊誌などに書かれないように、総理に恥をかかせないようにと私は言っている」と発言したという。直接的な表現を巧みに避けているが、こんなことを言われたら、普通の公務員はどう思うか。

   現役職員の一人は取材に「加計学園は無視できない存在として認識されていた」「政治的に決められる可能性が高いとの認識を持つ職員は多い」と語った。

「総理は平成30年4月開学とおしりをきった」

   もっと重要なのは、萩生田官房副長官が去年10月21日に文科省の局長に面会したときの発言を職員が記録した手書き文書だ。まだ獣医学部の新設も決まっていない段階で、文書には加計学園の名前や開学の話が出ている。

   それによると、萩生田氏は「総理補佐官と話したが、総理は平成30年4月開学とおしりをきった」「工期は2カ月でやる」「11月には方針を決めていく」と発言したという。その後の11月には実際に政府の方針が決まった。

   まだある。

   萩生田氏は「文科省だけがおじけづいている」「官邸は絶対やると言っている」とも述べたそうだ。さらに「加計学園の事務局長を(文科省の)課長に会いに行かせる」とも言ったと記録されている。これも6日後、実際に会っていたことが取材でわかった。

   この文書は文科省内の3つの部署で職員10人が共有していた。職員の一人は「まず加計学園ありきで、慎重に精査すべき手続きが行われなかった」「おかしいと思いつつも従わざる得ないことがある」とも語った。政治の圧力を絵にかいたような話だ。

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