2018年 10月 22日 (月)

就労目的の「自称難民」急増!脱法でも超人手不足の企業は大歓迎

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   東南アジアを中心とした外国人の難民申請が急増している。観光ビザで入国して難民申請すれば、審査結果が出るまでの間、就労が可能となる在留カードが渡されるのだが、これが「Visa Nanmin」(難民ビザ)と呼ばれてSNSで知られるようになったのだ。

   2011年には1867人だったが、昨年(2017年)は1万9628人と10倍にもなった。出身国を見ると、1位がフィリピン(4895人)、2位ベトナム(3116人)、3位スリランカ(2226人)、4位インドネシア(2038人)、5位ネパール(1450人)となっている。

   日本で外国人の労働が認められるのは、学識経験者や医師などの専門的知識を持った人、建設や農業などの現場で働く技能実習生、コンビニなどのアルバイトとして働く留学生に限られている。外国人労働者の問題に詳しい首都大学東京の丹野清人教授は、急増の背景をこう解説する。

   「技能実習生が日本に来て、もっといい仕事があっても、1度決まった就労先を変えることはできないことになっています。また、留学生がアルバイトとして働いても、週28時間までしか認められていません。それらと比べ、"難民ビザ"は、お金を稼ぐということからすると合理的なビザになっているんです」

   受け入れる企業側のニーズもある。人手不足で悩む製造業などの「求人」に応えて、自称難民専門の人材派遣会社まで現われた。愛知県の会社はアパートを用意し、家具や家電製品の貸し出しもする。

長期滞在型の外国人受け入れ体制

   放置していてよいのかどうか。「治安上の不安」「日本人の雇用が奪われる」「今は良くても景気が悪くなればどうするのか」などの声は多い。国も対策に乗り出した。入国管理局は明確に難民でないと思われるケースは、就労許可も滞在も認めないことにした。 その一方で、人手不足解消策として、「骨太の方針」の原案に業種を限定して外国人の新たな在留資格創設を盛り込んだ。

   丹野教授はこんな提案をする。「3K労働という労働市場の底辺の部分に今のところ集まっています。しかも、家族を持たない形で働くことを求めていますが、むしろ家族を持ってこの国で暮らせるような長期滞在形で外国人を受け入れる方が、犯罪に走ることも減らせるはずです。どう受け入れるか、もう一度立ち返って考えるべきだと思いますね」

   2030年には労働力人口が300万人も減少すると推計されている。長期的視野で受け入れ策を考える時期が来ている。

*NHKクローズアップ現代+(2018年6月6日放送「自称"難民"が急増!?超人手不足でいま何が...?」)

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