2019年 11月 12日 (火)

ITの個性的なデザイン、数多くの人事マニュアル作成...企業で潜在能力を発揮し始めた発達障害の人々

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   発達障害を持つ人たちの活躍の場が急速に広がっている。人手不足対策や障害者の法定雇用率の引上げ(平成30年4月から、民間企業で2%→2・2%、国や地方公共団体で2・3%→2・5%)など働く機会が増えているのだが、一方では3・5人に1人が就業から1年以内に辞めるという現実もまだある。

   発達障害は、脳機能の発達に偏りがあり、コミュニケーションが苦手、落ち着きがないといった面が出やすい。その一方で、こだわりを持ったものには丁寧に取り組んで、集中力を発揮することがしばしばある。「15人に1人」ともいわれ、実は決して珍しいことではない。

特性を生かせる仕事では驚きの能力を発揮する

   広汎性発達障害をかかえる24歳の男性は、調理補助の仕事を1年半で辞めた。じっくりと仕事をしたが、「君のおかげで周りの作業が遅れる」といわれたからだ。

   企業向けの説明会を開く就労支援事業所エリアマネージャーの大野順平さんは「特性がどんな作業に向くかを確認し、人には多様性があることを肯定的に、正しく受け止めてほしい」と語る。

   そこがいま、各企業の人事担当者の課題だ。発達障害の人を雇用する都内の病院は、一人一人にマニュアルを用意し、作業内容を具体的に示すように就業支援したところ、定着率が95%に上がった。前述の24歳男性も「チャレンジができた」と定着した1人だ。この事例は企業側の対応によってカバーできる部分があることを示している。

   自身も発達障害があることを公表した作家の市川拓司さんは、出版社に3か月務めた後に税理士事務所で14年間、サラリーマンをした。「組織に入るのはダメだから、人の少ない税理士事務所を選んだが、ケアレスミスの連発でした」「悩むと心身症として体に出る。そういうときに結婚して、妻に食事や香りケアなどで助けられました」と話す。

   ある大手IT企業の子会社は、従業員の70%にあたる36人に発達障害がある。5年前に運営方針を「ミスの防止」から「特性を生かす」に切り換えた。入社当初はデータ入力だけだった女性従業員にゲームキャラクターの色づけを任せると、微妙な色づけから独特のデザインまで考えるようになった。もっぱらコピーばかりをしていた男性は、人事マニュアルの制作に力を発揮し、1600人分をこなした。

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