2019年 9月 17日 (火)

「新潟・山形地震」液状化なぜ多発?これまでも空港水没やビル倒壊、水道・ガス管断裂

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   18日夜(2019年6月)に山形・新潟地方を襲ったマグニチュード6.7の地震の調査に入った専門家がまず注目したのは、広範囲にわたる液状化現象だった。山形・鶴岡駅前の駐車場では、砂地に水が噴き出た穴と水たまりが10か所ほどあった。小型車のタイヤが半分沈んで立ち往生していた。

   新潟大の保坂吉則助教は「思ったより広範囲です。避難するときにも、液状化は避けなければいけない。あらかじめ知っておく必要があります」と指摘する。海や川を埋め立てたところなどで起こるが、一度起こると弱くなるという。

   山形や新潟では、過去の地震でも液状化は広く起こっている。1964年の新潟地震では新潟空港で水があふれ、鉄筋のビルも倒壊した。83年の日本海中部地震では水道やガス管がやられた。

   鶴岡市は11年前にハザードマップを作って、ホームページで公開しているが、住民は「見たことないです。地震や災害は少ないので」という。

倒壊少なかったが瓦ズレ落ちた木造家屋

   揺れをめぐっては、新たな事実もわかった。新潟・村上市では、震度6強を記録した地震計の周囲200メートル以内では、古い木造家屋が多いにもかかわらず、倒壊はなかったが瓦が落ちた。「短周期」という細かい振動が、屋根瓦をふるい落としたと見られている。これがより周期の長い「長周期」だと、耐震性の低い建物が倒壊する。

   今回の地震は、いわゆる日本海東縁ひずみ集中帯という活断層の上で起こった。新潟地震、日本海中部地震、北海道南西沖地震(1993年)、新潟中越沖地震(2007年)もそうだ。太平洋側の地震と違って、震源が浅く、岸に近いために津波の到来が早い。93年の奥尻島の津波は地震から5分だった。

   東京大地震研究所の平田直教授は、「かつて大陸の一部だった日本列島が動いてきて、その古傷のようなものが海底の活断層で、これまでも地震が起きたし、これからも起こります」という。

素早かった津波避難!「地震の3分後には裏山にのぼってたよ」

   住民の避難は驚くほど早かった。地震が起きたのが午後10時22分で、2分後には気象庁が津波注意報と「すでに到達したところもあるかも」という情報を流したが、避難した男性は「10時25分には家を出て、裏山に登っていた」と言う。

   東京大大学院の関谷直也・准教授らが村上市の海沿いの2つの地区の106人を調べると、81%の人がハザードマップが想定している津波の到達時間「19分」より早く避難していた。実際の津波の到達は40分後だったが、新潟地震では15分後に津波の第一波が来て、大きな被害を出した。これを覚えていた男性は「15、6歳だったからね、覚えてますよ」と言った。

   ただ、逃げる途中、鉄道線路を横切った人がいて、「暗闇で、高圧電線が切れていたりしないかと怖かった」と話した。関谷准教授は「実際に避難してみないとわからない危険もあります。また、ハザードマップの19分も鵜呑みにしてはいけない」という。

   平田教授「地震はどこででも起こりうる。身近な経験を覚えておくだけでなく、別の町の経験も覚えておく必要があります」

   *NHKクローズアップ現代+(2019年6月19日放送「緊急報告 新潟 震度6強~専門家がとらえたリスク~」

文   ヤンヤン
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