2019年 10月 19日 (土)

若者が付きつけた「大人は環境汚染を私たちに押し付けるつもりですか」

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   スウェーデンで地球温暖化対策を訴える活動を続け、世界に共感を広げてきた16歳の高校生グレタ・トゥーンベリさんは、23日(2019年9月)にニューヨークの国連本部で、各国首脳らに「あなたたちが私たちを裏切るなら許さない」と強く行動を求めた。

   もともとは目立たない子どもだったというが、温暖化やその原因となる二酸化炭素の排出に危機感を抱き、去年8月、「未来がないのに学校へ行っても意味がない」と書いたプラカードを1人でスウェーデン議会の前に掲げて、ストライキをした。SNSに投稿すると、若い世代を中心に賛同が広がった。

   大人たちや指導者たちに「あなた方は子どもの未来を奪っています」とグレタさんは主張し、20日のデモには世界16か国で400万人以上(主催者発表)が参加した。

   東京のデモを呼び掛けた立教大4年の宮﨑紗矢香さんは、「就活の面接などで問いかけても、『利益が先で、余裕があったら』みたいなことを何度聞いたか。なんで若者にきちんと言い返せないのだろう」と思っていたそうだ。そうした時、グレタさんが「大人は白黒をはっきりさせられないというけど、それはとても危険なウソです」と話すのを知ってハッとしたという。

グリーンランドや南極の氷が融けて海面1メートル上昇

   最新科学が温暖化のさらに深刻な事実を明らかにしている。ヨハン・ロックストローム博士は、「灼熱地球に変化してしまう危険性」を指摘する研究を発表した。産業革命から今日までに地球の気温は1度上昇したが、さらに1・5度上がると、北極の氷融解が止まらなくなる。シベリアの永久凍土が解け、温室効果のあるメタンが排出される。アマゾンの熱帯雨林が消失する。ドミノ倒しのように気温が上がれば元に戻れないという。

   国際社会では、これまで「2100年までの気温上昇を1・.5度未満に抑えるべきだ」といわれてきたが、世界中の科学者でつくる国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は「10年後(2028年)にも1・5度上昇に達する」と警告した。

   ロックストローム博士は「今が瀬戸際なのは科学的にも明らかで、これからの10年が人類の未来を決める」と語る。

   今年7月、NHKが取材したグリーンランドでは、氷床に異変が起きて、湖が多数できていた。今年春から夏の平均気温は平年を2・6度上回った。「毎年のように氷河は小さくなっています」と住民が言う。海から見ると氷河はこの8年で2キロ、陸側に後退したそうだ。

   IPCCは「グリーンランドや南極の氷が融けて、今世紀末には世界の平均海水面が、(2005年までの約20年間平均より)最大1メートル上がる」という報告を発表、沿岸にある都市や島国では「100年に1度」といわれてきた規模の災害が毎年起こると警告を発した。

   温室効果ガスは2100年に最悪の予測ではいまの3倍を超え、地球の気温は2030年に1・5度、2100年には4度上がるという推定もある。国立環境研究所の江守正多さんは「さまざまな健康被害や洪水高潮の被害が日本でもあり得る」と指摘する。

   削減を求められる二酸化炭素排出量の70%は企業活動が占める。「解決策は子どもにも理解できる。排出を止めればいい。やるかやらないか、それだけです」(1月のダボス会議でのグレタさんの発言)

文   あっちゃん
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