2019年 12月 13日 (金)

「いだてん」で1964年東京五輪をヨイショする一方、Nスぺで暗黒面をあぶりだすNHKに「スゴイ!」と称賛の声

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   同じNHKなのに、大河ドラマ「いだてん」で1964年東京五輪をヨイショするかと思えば、NHKスペシャルでケチョンケチョンにけなすとは......。と、インターネット上で話題になっているのが、13日(2019年10月)に放送されたNHKスペシャル「東京ブラックホールⅡ 破壊と創造の1964年」(再放送・10月15日深夜24時35分)だ。

   ご存じ「いだてん」は、元朝日新聞記者・田畑政治ら1964年東京五輪誘致に奔走した人々やアスリートに焦点を当てたドラマだが、「東京ブラックホール」は、1964年東京五輪の裏の暗黒面をあぶりだしたドキュメンタリーだ。

暗躍するヤクザ、突貫工事で死亡する労働者たち

   2019年現在に生きる若者(山田孝之)が、1964年にタイムスリップする。そして、五輪に向けて大都市改造の真っ最中の東京で、突貫工事で死亡する多くの労働者、暗躍するヤクザ、売春婦、売血で命をつなぐ貧しい人々、通勤地獄や交通戦争など過酷な現実に向き合う若者たち...と出会う。当時の貴重な「未公開映像」を発掘し、知られざる熱狂の首都の裏側のブラックな生態を暴露した。

   インターネット上ではこんな感想が相次いだ。

   「いだてんで『次回ついに最終章?東京五輪?』と予告した直後に、Nスペの東京ブラックホールで、容赦なく1960年代東京の暗黒面を描き出す。NHKは恐ろしい」

   「1964年の工事事現場。『オリンピックまでに』の掛け声で、危険を顧みない作業が横行。工事現場では1日に10人以上の転落死亡事故。労災病院には半身不随患者があふれる。多くは下請け、孫受けの労働者。補償はなきに等しい。工事のために砂利を運ぶ船はこの年に3隻沈没、工場でも事故が続発」

   「よく年寄りが『昔は良かった』と言うのは、自分の記憶を都合よく上書きしているからだが、実は国民全体で上書きしているのだと知らされた。某映画の影響もあり、昭和時代と以前の東京オリンピックが輝いていると思っている人が多いこと」

当時は五輪に関心ある人は2%だけ、60%が「市民生活に金を使え」だった

   「意外だったのは、64年当時の世論調査でも、オリンピックに関心のある層は2%ほどで、60%近くは『オリンピックに金をかけるなら他にやるべきことがある』と答えていること。これが、東京五輪が開催される数か月前の市民の声」

   「当時のオリンピック候補の有力選手の引退に対して『非国民だ』といった罵詈雑言の声。日本復興という名目のためのオリンピック。それに対して空虚に感じる選手たち...」

   「その夏、東京は42日間の日照りで水が出ず、自衛隊の給水車に人が群がる。高速道路や競技場は出来ても、人口増加に応えるライフライン整備が追いついてなかった。政府は人々の生活の向上を後回しにし、五輪だけにお金をかけていると批判が」

   当時、東京の中学3年だったJ‐CASTニューステレビウォッチ記者は、次の感想に全く共感する。

   「1964年東京オリンピックの時、私は12歳、東京の中学1年生だった。傷痍軍人、売血、水上生活者、貸本屋、日紡貝塚、すべて記憶している。子持ちの父親が小さな木のお風呂に入っているところ、まったく我が家と同じ。その裏側にこんな暗さがあったことを思い知った」(テレビウォッチ編集部)

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