2024年 4月 26日 (金)

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菅義偉の「珠玉の名言」が泣ける。「リーダーは愛されるよりも恐れられていたほうがはるかに安全」だそうだ

   さて、菅首相についての話題を2つ。彼が出た法政大学は「初の法政出身の総理誕生」で沸き立っているようだ。サンデー毎日で大学の職員がこう語っている。

   「カバン・看板・地盤のないゼロから出馬し、市議から国会議員になり、首相までたどり着くことは大変なことだと思います。立教出身者も首相になっていないのに名誉なことです」

   立教に勝ったと言いたいのだろうが、現在の首相の値打ちなど地に堕ちているのだから、あまりぬか喜びをしない方がいい。どうせスキャンダルでも発覚して失脚すれば、「法政の面汚し」とまた騒ぐのだろう。土門拳賞を受賞した写真家の鬼海弘雄(75)は、山形県寒河江市で育ち、高校後に上京して法政大学に入った。菅の家はいちごだったが、鬼海の家もサクランボ栽培をしていて、親父は村議や市議をしていたという。

   「菅さんは誰とでもスッとなじめるようですね。東北の人は不器用だから、そういうタイプはめったにいません。政治家はどこかで夢を語らねば成り立たない職業だと思いますが、今でも菅さんは、そんな場面を見せなかったですね。彼には法政出身者のにおいも、東北のにおいもしません」

   同様のことをいう法政OBは多いようだ。法政では1973年、学生会館建設に向けて、一致団結した歴史があり、菅がいた頃はそれと重なるが、菅にそういうにおいも影も感じられない。

   法政の経営学部を出て、世田谷区議の上川あや(52)は、自分が「トランスジェンダー」を公表しているが、区議選に出馬する直前に伝手を頼って菅と会ったという。

   「私はLGBT(性的少数者)の問題を語ったのですが、菅さんは興味がないようでした。たとえ私の話に反感を持ったとしても、『承っておきます』などと一言ぐらいはあってもいいのに、ほぼ無言。『私はなぜこの人の前にいるのか』と虚しくなりました」

   人に会うことは厭わないようだが、聞く耳は持たないということだろう。プレジデントで人生相談を連載していたが、これは11回で中止。今号では、菅がこれまで連載の中で語った『珠玉』の名言を拾い集めて、タイトルを「頑張る君に花束を」とした。このタイトルは泣ける。いくつか名言を紹介しよう。

   「今でも一番思い出したくない青春時代です」。マキャベリの『君主論』を引き合いに出し、「リーダーは愛されるよりも恐れられていたほうがはるかに安全である」。「少なくとも私は結果を出す人しか信用しません」。「昨今、組織や社会の『常識』の中でうまくやることこそが良しとされる風潮がありますが、私には根本が間違っているように思えてなりません」。なるほど名言ぞろいだ。

坂本哲志少子化担当大臣
坂本哲志少子化担当大臣(公式サイトより)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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