2024年 4月 26日 (金)

大谷翔平の人気はもはや「ビートルズやマイケル・ジャクソンと同じレベル」⁉ 米国一流ジャーナリストたちが贈る大賛辞は、日本人の涙腺を刺激する――ほか2編

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斎藤佑樹をスポーツキャスターに、テレ朝「報ステ」が打診か

斎藤佑樹選手(北海道日本ハム・ファイターズ公式サイトから)
斎藤佑樹選手(北海道日本ハム・ファイターズ公式サイトから)

   その一方で、入団当時は大谷以上に騒がれたのに、ほとんど活躍しないまま日ハムを去る斎藤佑樹(33)のようなケースもある。

   斎藤は10月1日に今季限りで現役を引退すると表明した。2010年にドラフト1位で入団したが、11年のプロ通算で15勝25敗。夏の甲子園で田中将大と投げ合って勝ったのが、斎藤の唯一のレガシーになった。

   ハンカチ王子からハンカチおじさんになっても、引退後の人生は前途洋々のようである。

   以前からスポーツキャスターになりたいといっていた斎藤だが、文春によれば、10月に元NHKの大越健介をMCに据えたテレ朝の『報道ステーション』が、「すでに水面下で打診しているようです」というのである。

   大越も元東大野球部のエースで、彼の長男も日大三校の元エースで、1学年下の斎藤と甲子園出場をかけた西東京大会で対戦して、大越が投げ勝ちホームランまで打ったそうだ。

   このつながりなら相当強力だとは思うが、斎藤のスポーツキャスターとしての能力はまったく未知数だ。11年間で15勝しかできなかった選手が、ダルビッシュや大谷の批評ができるのか。そう甘くはないと思うのだが。

   野球といえば、この人も元野球少年だった。進学校として有名な開成高校の野球部で、レギュラーとして2塁を守っていたのが岸田文雄新総理である。

   高橋秀実のノンフィクション『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』(新潮文庫)には、いかにも弱いと思われている開成高校野球部には、勝つための独特の理論が存在していて、それが「弱者の兵法」だと書いてあるそうだ。

「弱者の兵法、下手の矜持というべきか。上手くなって勝とうとするのではなく、下手は下手で勝つのだ」

   岸田は自著『岸田ビジョン』の中で、「野球から学んだことが大いに役立っています」と書いているそうだから、総理にまで駆け上がってきたバックボーンにこうした考えがあるのだろう。

   高橋に新潮がインタビューしている。そこで高橋は、開成の野球部員は言葉の使い方に気を遣い、守備でも球が"来た"のか、"来る"のかで、来たという過去形では球も過ぎ去り取り損なうが、来ると思えば構える時間が生まれ、補球する確率が上がると語っている。

「岸田さんも就任直後の記者会見で『私、が、目指すのは』と『が』を強調したり、『多様性を尊重される』を『多様性が尊重される』と言い直していました。助詞へのこだわり。助詞ひとつで認識も大きく変わるというのが開成野球部のセオリーなんです」

   さすがに頭のいい高校生が集まった野球部だから、「来た球を無心で打て」などという単純な長嶋茂雄セオリーとは全く違う。岸田も東大に3度落ちて、不本意な早稲田大学に入ったが、気分は東大卒なのかもしれない。

   だが、政治家に最も大切なのは、助詞よりもしゃべった中身、内容であるはずだ。菅前総理よりもはるかにスマートで滑舌もいいが、内容に新鮮味がない、何をやりたいのか具体的な中身が分からないという不満が早々と出ている。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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