<今週のワイドショー> 「受け子なし」特殊詐欺の手口とは

   カンボジアを拠点とした特殊詐欺グループのメンバー19人が、11日(2023年4月)に日本に移送され、警視庁に逮捕されました。2カ月前、フィリピンを拠点にして摘発された「ルフィー」グループと同様、東南アジアを本拠にした特殊詐欺グループがなお犯行を続けていることが分かり、各局ワイドショーは電子マネーでの新しい手口や背景を詳しく取り上げました。

  • 捜査が進んでいる(写真はイメージ)
    捜査が進んでいる(写真はイメージ)
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カンボジア詐欺グループ摘発のきっかけ

   (J-CAST)ワイドショー通信簿の「玉川徹(略)『警察の本気度を感じた』ワケ」(12日、テレビ朝日系「モーニングショー」)によると、グループはことし1月、東京都内の60代女性にNTTドコモを装ったメールを送り付け、「ビットキャッシュ」という電子マネーで約25万円相当をだまし取った疑いがもたれています。昨年から少なくとも75件の特殊詐欺に関わった可能性があるといいます。

   摘発のきっかけは、メンバーとみられる人物が現地大使館に「ホテルで特殊詐欺をやらされていて外に出られない。助けてほしい」とSOSのメールを送ったことだそうです。玉川徹さん(テレビ朝日社員)は、「(往復3100万円がかかるチャーター機を使ったことに)警察の本気度を感じました」とコメントしたとあります。

   「(略)カンボジア詐欺Gを分析」(12日、日テレ系「ZIP!」)は、今回の電子マネーによる犯行の手口を取り上げています。電子マネーのカードはコンビニで売られていて、プリペイド式なので10000クレジットと書いてあれば1万円で買えます。裏のシートをめくると英数字などのIDが記載されているので、このIDをネット決済などで入力すれば、カードの金額分の買い物ができるという仕組みだといいます。

   警視庁の元警視・櫻井裕一氏は「(被害者に)コンビニで買わせて、『裏を見てください。IDを読んでください』と聞きだして、それでネット決済すればいいわけです。受け子(現金を受け取る役)もいりませんから、少人数のグループでできます」といいます。

   「このショートメッセージは詐欺?本物?」(12日、フジテレビ系「めざまし8」)は、偽のショートメールなどで被害に遭わない対策を、出演者たちがシェアしています。

   MCの谷原章介さんは「送られてきているURLの最後のドメインが『org.』とか、なかなか見ないものだとニセモノだと思う。メールアドレスもそう」。ITジャーナリストの三上洋氏は、「ショートメールにリンクや電話番号が書いてあったら無視していいです」と話していました。

   特殊詐欺を始め、様々な事件がネットを活用して巧妙化しています。便利さの裏には常に大きなリスクがあることを、肝に銘じたいものです。

(コムギ)

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