<1年前のワイドショー>コロナ給付金4630万円「誤送金」騒動を振り返る

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   <1年前のワイドショー>昨(2022)年の今ごろ、山口県阿武町が町民に給付するはずだった新型コロナ給付金の4630万円を、誤って町内の24歳(当時)の男性に振り込んでしまうミスがありました。さらに、その男性が町への返金を拒否し、全額をネットカジノにつぎ込んでいたことがわかり、大騒動になりました。

   (J-CAST)ワイドショー通信簿の「4630万円『誤送金』と24歳男性(略)」(2022年5月16日、フジテレビ系「めざまし8」)が、町の説明を元に経過を報じています。

  • 多額の誤送金をめぐり…(写真はイメージ)
    多額の誤送金をめぐり…(写真はイメージ)
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ネットカジノにも注目集まる

   誤送金した4月8日(22年)当日、町は男性宅を訪問して謝罪し、職員と男性が銀行へと向かったのですが、男性は「説明の文書をくれ」と態度が急変し、その日は家に戻りました。その後、男性が依頼した弁護士から「近いうちに手続きを行う」と連絡が入ったのに返金されず、21日に職員が再び男性宅を訪問した時、「おカネは動かした。戻せない」と回答があり、それを最後に連絡が取れなくなったそうです。結局、町は返還を求めて提訴しました。

   男性は5月18日になって電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕されました。「誤送金『ネットカジノ』男性の口座残高は?(略)」(同月19日、TBS系「THE TIME,」)には、記者会見した弁護士が、銀行口座の出入金記録を公表し、「(金は)海外のネットカジノに使った」「大変申し訳なく思っています。少しずつでも返していきたい」との男性のコメントを明らかにしたとあります。誤送金を受け取ったその日のうちに、約68万円をデビット決済で出金したのを皮切りに、18日までの11日間に計34回、金を引き出しているとあり、男性の残高は6万8743円だったそうです。

   しかし数日後、事態は一転します。「『なぜか満額払ってきた』決済代行業者(略)」(同月25日、テレビ朝日系「モーニングショー」)によると、24日に花田憲彦町長が会見し、およそ9割の4299万円あまりを法的に確保したと発表したとあります。

   町が注目したのは男性が税を滞納していたこと。このため、ネットカジノ決済代行業者の男性の口座に対し「(税の)取り立て命令」を出したところ、業者が「なぜか満額払ってきた」というのです。ITジャーナリストの三上洋氏は「捜査が入るとオンラインカジノの決済が止まる。とりあえず払っておけとなったんじゃないか」。

   その後、町は民事訴訟で残る300万円も回収し全額が戻りました。今年2月28日、男性に懲役3年執行猶予5年の地裁判決が言い渡され、男性側は即日控訴しています。

   振り返ると、男性やネットカジノに注目が集まった感がありますが、発端となったのはあくまでも誤送金。同様のミスは、ほかの自治体でも起きています。自治体や銀行などの対応に問題はなかったのか、力を入れるべきは再発防止策だと思います。

(コムギ)

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