日本の放送局はなぜ次々IT企業から狙われるのか?関東地方にはフジ、TBS、日本テレビ、テレビ朝日、テレビ東京の5つの民放テレビがある。このうち、フジに続き今度はTBSの株式がインターネット系企業によって買い占められた。なぜ、放送局はネット系企業のターゲットにされるのだろうか。 ![]() テレビ局の買収を試みたネット企業2社(ライブドア・楽天)が入居する六本木ヒルズ.
TBS株式の15%を取得して筆頭株主になったのはネット上で商品を売り買いする仮想商店街で業界トップの楽天(三木谷浩史社長)。楽天は05年10月13日、TBSに対して共同持ち株会社の設立による経営統合を提案、さらにTBS株を19%まで買い増した。 小が大を飲む合併
TBSは1951年に民間放送局として設立。全国28社を結ぶネットワークのテレビとラジオ局も兼営。ビデオソフトの制作・販売や不動産事業も手掛けている。プロ野球の「横浜ベイスターズ」を保有。2005年3月期の売上高は3017億円、営業利益は225億円。時価総額は2700億円(10月14日現在)。従業員数は2988人。 TBSは「番組のネット配信は著作権の問題で簡単にはいかない。番組をネット配信するには出演者、脚本家、音楽家らの権利をひとつひとつクリアしなければいけない。ネットとの連動広告といっても具体的な仕組みがみえない」と疑問を投げかける。 狙いは放送局が保有するコンテンツ
ネット系企業が放送局の保有するコンテンツに目をつけたケースとしては05年年2月のライブドアとフジテレビの抗争がある。ライブドアがフジの親会社にあたるニッポン放送の筆頭株主となりフジ支配を狙った。70日間の抗争の末、資本・業務提携で和解した。 このように、ネット系企業が放送局支配をねらうのは放送局が保有するコンテンツ獲得にあるのは明らかだ。ネット先進国の米国にも先例がある。米国では2001年1月、AOL(アメリカ・オンライン)が複合メディア大手のタイムワーナーと合併した。旧タイム・ワーナーが持つテレビ映画、映画、音楽といったコンテンツをAOLを通じてネットで流す事業モデルを構想した テレビ側がネット番組配信を自前で始める
しかし、人気のテレビドラマや映画などは著作権者らとの調整に手間取り、ネットで配信する十分な番組数が確保できなかった。また、タイム・ワーナーグループのCNNのニュースやタイムの雑誌記事などを会員向けに有料配信したがニュースなどはネットでは無料で見られるため頓挫した。ライブドアもフジとの和解後に実現したのはフジとの共催イベントのチケットを自社サイトで販売するなど小規模にとどまっている。
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