2024年 4月 18日 (木)

BSデジタル放送 バブル地獄

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   総務省は最大42チャンネル分の周波数を新たにBSデジタル放送向けに割り当てる方針だ。しかし、既存のBSデジタル放送は業界全体で1,000億円を超える赤字続き。民放は「チャンネルバブルになり、過当競争は御免だ」と総務省の方針に反発している。

   BSデジタルの多チャンネル化の方針は、総務省の「衛星放送の将来像に関する研究会」がまとめた。2011年に終了するBSアナログ放送によって余る周波数に加え新たに放送衛星を打ち上げてBSデジタル放送の枠を拡大する。

民放キー局系5社は大赤字に苦しむ

(財)BSデジタル放送推進協会のウェブサイト。視聴可能世帯数は増えているが、先行きは不透明だ
(財)BSデジタル放送推進協会のウェブサイト。視聴可能世帯数は増えているが、先行きは不透明だ

   研究会は新たなBSデジタル放送にはデータを効率的に使う圧縮技術を取り入れるよう求めている。これにより、従来のBSデジタルよりも2倍のチャンネルが確保できる。多様な番組が供給できることで(1)CS放送からの乗り換え(2)通信事業者、IT事業者、通販業者などの新規参入-があるとみている。

   現在、BSデジタルはNHKWOWOW、民放キー局系5社が放送、07年には三井物産など3社が参入する。しかし、民放キー局系5社は広告収入が計画に達せず、大赤字に苦しんでいる。06年3月期決算も全社が最終赤字。受信機の普及で広告収入は前年度より増えたが人件費など営業費用を賄うことはできなかった。
   BSデジタルは2000年に放送開始したが、民放キー局系5社の累積赤字は増え続けている。BS-iTBS系)が353億円、BSフジが251億円、BS朝日が238億円、BSジャパンテレビ東京系)が196億円、BS日本日本テレビ系)が158億円で5社合計1,196億円、と普通なら破産状態だ。
   そうならないのは親会社が支えているからだ。
   この累積赤字の処理方法は大きな課題。そんなときに、さらに40チャンネルも追加されれば過当競争になるのは必至だ。ライバルを増やせば収益悪化は避けられない。

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