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編集長からの手紙
ヨガ行者の「冬眠状態生還」!?

2006/12/22      twitterでつぶやく このエントリーを含むはてなブックマーク はてなRSSに追加 この記事をBuzzurlにブックマークする この記事をクリップ! Yahoo!ブックマークに登録 newsing it!     印刷

   六甲山で遭難して24日ぶりに生還した西宮市職員の話が話題になっている。テレビ報道の様子は、「ワイドショー通信簿」でも紹介している。新聞では2006年12月20日から報道されている。
   意識を失ったまま飲まず食わず、発見されたときの体温が22度、心肺停止状態だったことから、低体温の「冬眠状態」だったのではないかという。これで思い出したのが、かつて取材したインドのヨガ行者の実験だ。1979年の話である。

地下にもぐっていくインドのヨガ行者
地下にもぐっていくインドのヨガ行者

   インドのニューデリーで「心臓を止めたまま生きられることを科学的に証明する」という触れ込みで自称102歳のヨガ行者が3メートル四方の穴に潜りこんだ。10日間、飲まず食わずで瞑想する計画だった。実際には8日目に助けを求めて這い出す。
   科学的、といっても心臓測定の医師が立ち会った程度だが、話は興味深いものだった。心臓、血管、体温、呼吸の動きを測定するため、行者の体に電気コードをつけた。
   さて、穴に入って瞑想、心電図は40時間後にぴたりと止まった。波形を増幅して見ると、かすかに動いている。1分間に1,500回から1,800回の小刻みな動きで、血液がかすかに流れている。体温は最低26度まで下がった。医師は「普通だと死亡と診断してしまう」といった。低体温の「冬眠状態」である。
   7日目に心電図は正常な動きに戻った。つまり、生きている状態に戻ったのである。そして、行者は助けを求める。
   行者の感覚はその間のことをこう話した。「瞑想に入ると水の上に浮かんでいる気分で、精神的な光が全身を包んでいた。それが突然、暗闇に放り出されて、瞑想が敗れた事に気付いた。入り口をたたいて助けを求めたが、あのままだったら、私は本当に死んでしまう」
   六甲山の生還との医学的関連性は分からないが、社会面的な話題としては共通しているかもしれない。

発行人(株式会社ジェイ・キャスト 代表取締役)
蜷川真夫

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蜷川 真夫

朝日新聞社 1985-01
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