ジャーナリストの香取章子氏に聞く
ノラネコエサやり是でも非でもない 「地域の環境問題」と考えたい

2008/1/ 2 11:15

   J-CASTニュースの2007年11月8日付記事「ノラネコのエサやり是か非か 全国各地でトラブル続発」は、避妊してエサをやる「地域猫」の活動でさえ問題視されていることを伝えた。エサやり問題は、この記事が1か月間にわたってコメントランキングのトップ10をキープしたほど、読者の関心が強い。そこで、この問題に詳しいジャーナリストの香取章子氏に、解決方法などを聞いてみた。

猫が増えるのは去勢・不妊手術をしないから


――ノラネコのエサやりを、どう見ていますか。

香取 私は、エサをやることについては、是でも非でもないという考え方なんです。エサやりだけをあれこれ言うのは不毛な議論で、感情論になってしまって解決が難しい。5、6年前に東京のある大きな寺院境内で目撃した例ですが、年配の女性が帽子にサングラス、マスク、傘までさしてエサやりをしていました。恐らく苦情を言われたのでしょう。それで、こっそりエサやりしていたんですね。エサやりをする人は、「エサやりをやめろ」と言われても、「死んだらかわいそう」と、やめることはできないのです。

――それは、条件付きでエサやりを認めるということですか。

香取 ということより、地域の環境問題として一緒に考えるべきということです。エサやり派も反対派も、飼い主のいない猫が外にいっぱいいることに問題を感じています。もともと、猫は生物学ではイエネコと言って、野生動物ではありません。古代エジプトの時代に家畜化され、人と生活する伴侶動物です。なので、ノラネコというのは、正確に言えば「飼い主のいない状態にあるイエネコ」。地域で話し合って、数を増やさないようにすることが大切です。

――具体的には、どうしたら減らせるのか、お考えをお願いします。

香取 外で猫が増えるのは、エサをやるからではなく、去勢・不妊手術をしないからです。メスは1回で2~5匹生むとされています。年に3、4回発情期があり、生まれた子猫がまた子猫を生むので、3年間の単純計算で約3000匹というように爆発的に繁殖します。だから、行政とボランティアが協働で飼い主のいない猫を一時保護し、手術を進めることです。私の住んでいる千代田区では、8年前に行政が区民を対象にボランティアを募り、「飼い主のいない猫の去勢・不妊手術費助成事業」が行われています。市民グループ「ちよだニャンとなる会」も発足し、行政とボランティアの二人三脚でこれまでに1300匹の手術が行われました。現在では苦情はほぼゼロと、めざましい効果が上がっています。

(続く)

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