株主優待相次ぐ廃止 リストラで投資の魅力半減?

2009/12/17 19:39

   景気悪化による業績不振を理由に、上場企業が株主優待制度を相次いで廃止、中止している。投資家にとって株主優待は、配当金や株価の値上がり益とともに株式投資の楽しみの一つ。「株主優待」を換金すれば、配当と合わせて20%を超える高利回りになるものも少なくない。企業側からしても、個人株主の獲得や?ぎとめに役立っていた。しかし、企業はリストラ策を着々と打ち出していて、株主にもそのシワ寄せが回ってきた。

   大和インベスター・リレーションズ(IR)によると、2009年9月末時点で株主優待を実施している企業は1038社。上場企業に占める、株主優待実施企業の割合は27.3%で、前年同月に比べて4.7%減少した。08年10月以降に、新たに34社が制度を導入したが、85社が廃止・中止したため、前年との比較では51社減少した。

09年は51社が撤退 初の減少

   2009年に株主優待制度を廃止・中止した主な企業は、ヤマハ発動機や小僧寿しチェーン、関西汽船などがある。日産自動車は09年3月期の、わずか1回の実施で一時中止とした。12月には東証マザーズに上場する綜合臨床ホールディングスや、フジ・メディア・ホールディングス傘下で通販のセシールが廃止を明らかにしている。

   大和IRは、「前年比で減少したのは調査以来16年間で初めて」という。廃止の理由は「上場廃止のため」が46.5%を占めるほか、「経営不振のため」39.5%、「公平な利益還元のため」14.0%となっている。

   一方、新設した企業は子育て支援のJPホールディングスや、不動産の飯田産業、大手スーパーのマルエツなどがある。06年以降に上場した企業が多いが、エイチ・ツー・オー・リテイリング(旧阪急百貨店と旧阪神百貨店)や住友鋼管、化学工業のエア・ウオーター、水産加工の極洋といった老舗企業もある。

   ただ、新設企業も08年に比べて31社減った。

(続く)

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