ソニー仙台工場で解雇騒動 期間社員22人再雇用求める

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   ソニーの仙台工場で解雇騒動が起きている。ソニーは被災地にある宮城県多賀城市の仙台テクノロジーセンター(仙台工場)の事業縮小に伴い、期間社員150人に解雇を通告した。これを不服として、22人がソニー労働組合仙台支部に加入し、会社に雇用継続を求めている。

   被災地では生活再建に向けた雇用確保は死活問題。当初、ソニーは2011年3月下旬に「6月の生産再開をめざす」ことを決め、仕事もなくならないはずだった。

雇用契約が切れた人から解雇

仙台工場で22人の期間社員が雇用継続を求めている(写真は、ソニーグループのキャリア採用ページ)
仙台工場で22人の期間社員が雇用継続を求めている(写真は、ソニーグループのキャリア採用ページ)

   ソニーの仙台工場は、放送用のビデオテープやブルーレイディスク、リチウムイオン電池を製造する。東日本大震災に伴う津波では、社員は全員無事だったが1階が浸水し、研究開発のための装置や製造設備が被害にあった。

   ソニーによると、仙台工場の事業縮小はリチウムイオン電池部門の製造ラインを、宮城県登米工場と福島県本宮工場に移す計画で、それに伴い、この工場に勤務する社員約1400人のうち、約280人の正社員を広域配転させ、さらに150人の期間社員を全員雇い止めにする。

   すでに契約期間が切れた人から順に雇用を打ち切っていて、契約期間が残っている人は雇用を継続して一たん登米工場や本宮工場に異動。「生産ラインごと移すので、仕事内容も変わらない」と話す。

   これまで会社は6か月ごとに雇用契約を継続してきた。しかし今回、期間満了になった人は3か月の延長(ただし、出社しなくてもよいことになっている)と、3か月分の慰労金の支払いを提示している。

   「すでに(解雇を)了承してもらっている人もいます」というが、3か月という短期間、しかも被災地での再雇用先の確保はなかなか難しい。

   ソニーは「仙台工場のリチウムイオン電池の製造ラインを移すことで建屋がひとつ空きます。そこを地元企業に無償で貸し出すなど、入居してもらうことで地元の雇用に役立ててもらう」と、地元への配慮を説明している。

「雇用を守る体力は十分にあるはず」

   「他社との競争が熾烈になるなか、復旧に時間がかかる」として、ソニーが仙台工場の事業縮小を打ち出したのは2011年4月27日。ソニーは震災との関係を否定するが、ソニー労働組合仙台支部は「(今回のリストラ計画が)震災がきっかけになっているのは明らか。事業縮小の計画自体はあったが、リチウムイオン事業は対象外だった」と指摘する。

   ソニー労組によると、会社とは現在団体交渉中だが、その態度は頑な。「法令違反にあたることはない」と、雇い止めを断行する姿勢を崩していない。

   組合幹部は、「期間社員のうち、22人以外の人は基本的に(解雇を)受け入れたと考えています。組合側の要求は正社員化ですが、雇用形態にはこだわっていません。とにかく、いま雇用を失っては生きていけなくなる」と心配する。

   ソニーの期間社員の年収は270万円。ハワード・ストリンガー会長の報酬が8億6300万円だから、その半分で150人の年収がまかなえる計算だ。さらに中鉢良治副会長は復興構想会議の委員を務める。「雇用を守る体力は十分にあるはずで、解雇は許されない」(組合幹部)と語る。

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