中国で可能なのは塗装や座席の取り換え 人民日報明かす高速鉄道「独自開発」の真相

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   中国浙江省温州市で起きた高速鉄道の衝突事故では、当局による安全対策に非難が集中した。

   事故前に中国政府は、日本をはじめ外国から取り入れた技術を基につくられた列車を「自前の開発」として、海外に特許を申請する構えをみせていた。だがここにきて、共産党機関紙「人民日報」(電子版)が長文のリポートを掲載、特許出願どころか、外国製の安全制御システムの操作すらできない実態を明らかにした。

「将来は日本に技術提供したい」と言い放っていた

不測の事態に対処できなかった(中国の動画投稿サイトより)
不測の事態に対処できなかった(中国の動画投稿サイトより)

   人民日報の電子版「人民網」は2011年8月15日、中国高速鉄道が事故に至るまでを検証する長文のリポートを掲載した。高速鉄道建設にともなう技術の導入から外国企業の入札、知的財産権の問題について論じている。

   記事の冒頭では、高速鉄道の技術を供与した川崎重工業の大橋忠晴会長が当時、最初の8年間は列車の運行速度を200キロまでに抑えて技術面の課題をクリアし、その後で時速350キロを目指すべきだと忠告していたと明かす。スピード偏重を戒めたとみられるが、中国鉄道省トップはこれを聞かなかった。2004年の技術導入から7年間で、最高時速380キロにまで引き上げたのだ。「日本でも時速210キロから300キロまで上げるのに30年を費やしたのに、これは奇跡の技術だ、と世界を驚かせた」とつづっている。

   2011年6月30日には、北京と上海を結ぶ路線が開通。これに先立ち、川崎重工の技術をベースに鉄道開発を手掛けた現地企業「中国南車」は、米国をはじめ世界各国で新車両を「中国の独自開発」と特許を出願した。川崎重工は法的措置も辞さない姿勢を見せたが、中国側は主張を曲げない。

   中国国営新華社通信(日本語電子版)によると、7月7日に鉄道省報道官の王勇平氏が取材に対して、高速鉄道の車両や制御システム、運行管理に至るまですべて「独自の技術」だと明言。川崎重工から技術供与を受けたはずの車両については、中国側に知的財産権がある点を強調し、試験時に時速486.1キロを出したと説明したうえで、日本の将来の高速鉄道建設計画に向けて「日本に技術を提供したい」とまで言い放った。

台車を改良したりといった応用部分までは分からない

   さらに、「人民網」によると、北京―上海間の鉄道開業前、技術供与した川崎重工やドイツ企業は、十分な試験を行わずに最高時速350キロを求める鉄道省に待ったをかけようとするが、聞き入れてもらえない。鉄道省の「政治判断」の前に安全面は脇に追いやられてしまったようだ。

   「独自開発」「中国の特許」については、記事中で、ある中国人技術者の発言を引用している。「最先端の部品や回路の図面を入手しても、万一の事態が発生した際に何をどうやって対処すればいいのか、なぜその措置が必要なのかを理解していなければ、技術を習得したとは言えません」との内容だ。続けて北京大学教授も、「独自の発明は、目に見えない知識や経験の積み重ねがカギになる」と話している。さらに記事では、「数年後には中国でも、海外から調達したモーターや台車、自動制御システムといった核となる部品、装置を集めて車両を生産できるようになるだろう」とする半面、リスクを排除したうえで車体を拡張したり、パラメーターや台車を改良したりといった応用部分までは分からないと続けた。中国側で可能なのは、塗装や座席の取り換え、車内の装飾の変更といった程度に過ぎない。

システムの核心部分やソフトは海外輸入品を集めて使っている

   自動制御システムに至っては、ソフトウエアのソースコードが分からないという。エンジニアの証言によると、システムの核心部分やソフトは海外から輸入したものを集めて使っており、ドイツ人技術者によるサポートを得られるまでシステムの不具合の修正に手が付けられなかった。

   人民日報がここまで内情を明かしたのは、高速鉄道が中国オリジナルとは言えないことを事実上認めたともいえる。衝突事故前に「独自開発」と胸を張っていた王勇平報道官は8月16日に解任されたと伝えられた。「世界最速」を誇っていた時速350キロの運行も、16日に実施されたダイヤ改正により300キロに減速されている。

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