「コミッショナーは巨人に制裁課すべき」 清武騒動に落合前監督怒りの主張

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   プロ野球巨人の前球団代表兼GM、清武英利氏による「爆弾発言」に端を発した巨人内紛劇に、中日ドラゴンズの監督を退任した落合博満氏が口を開いた。

   一連の混乱を招いた巨人に対して、「コミッショナーはペナルティーを課さなきゃいけない」と主張したのだ。背景には、自身が日本シリーズを戦う直前に起こされた騒動が、球界のルールに反するとの考えがあるようだ。

「野球界には野球界のルールがある」

清武氏の「爆弾会見」は球界のルールを破ったのか(写真は11月25日、日本外国特派員協会での会見)
清武氏の「爆弾会見」は球界のルールを破ったのか(写真は11月25日、日本外国特派員協会での会見)

   落合前監督と信子夫人のインタビューは2011年12月7日、「ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系列)で放送された。ベンチで顔色ひとつ変えず采配を振るった監督時代から一転、笑顔を交えて現役時代や夫人とのエピソードを披露する。日本シリーズ第7戦で敗れた後、ロッカールームで選手たちに監督退任のあいさつをしたときの話では、目を潤ませた。

   表情が一変したのは、「清武発言」とそれ以降の巨人のゴタゴタに触れたときだ。落合前監督は「どっちの肩を持つとかじゃなくて」と前置きしてから、こう続けた。

「野球界には野球界のルールがある。その中の話を全部表に出すことは、絶対にあってはいけない」

   「中の話」の内容は具体的に触れなかったが、これは清武氏が2011年11月11日の記者会見で明かした、巨人のコーチ人事をめぐるやり取りと見られる。既に内定していた1軍ヘッドコーチについて巨人の渡辺恒雄会長が、野球解説者の江川卓氏に変更するよう求めた、という主張だ。球団代表を解任された後も清武氏の「攻撃」はとどまらない。11月25日には再度会見を開き、渡辺会長との電話内容の詳細にまで踏み込んだ。

   落合前監督は選手時代の1994年、フリーエージェントで巨人に移籍し3年間プレーした。番組のインタビューで落合前監督自身は、清武氏や渡辺会長に対する直接的な言及はしておらず、代わって信子夫人が渡辺会長について「少年みたいに野球が好き。悪いことと分かれば『悪かった』とその場で言える人」と、一定の評価をしていた。

   「おきて破り」ともいえる清武氏の暴露会見と、その後も続く泥仕合。訴訟合戦にも発展しかねない。落合前監督はこの状況に、

「コミッショナーは、読売(ジャイアンツ)にペナルティーを課さなきゃいけない」

と厳しい対処を求めた。

清武会見は日本シリーズ開幕前日だった

   コミッショナーは、日本プロ野球組織(NPB)のトップとして12球団をまとめていく役割が期待されている。球界がトラブルに見舞われた際、コミッショナーが処分を下した例もある。1998年に発覚した選手による脱税事件では、該当者に最大8週間の出場停止を命じた。また2011年9月には、中日ドラゴンズの選手が目の治療薬の手続きミスからドーピング違反となり、本人だけでなく球団に対しても制裁金300万円を科した。

   過去の事例と照らし合わせて、巨人の内紛劇は社会的影響を考えても十分「処罰」の対象になりうる、というのが落合前監督の考えなのかもしれない。インタビューの最後には、「日本シリーズの前後には、何か問題を起こしてはいけないという暗黙のルールがある」と強調した。

   最初の清武会見がセットされた11月11日は、日本シリーズ開幕の前日だった。野球人として最高の舞台で「有終の美」を飾ろうとしていた矢先、巨人内部のスキャンダルで台無しにされた格好の落合前監督としては、黙っているわけにはいかなかったのだろう。自身は、監督退任についてシーズン中は一切口を開かず、選手に余計な不安をかきたてないように努めていたというだけに、「背広組」が選手のプレーを邪魔するような「体質」にも怒りを覚えたのかもしれない。

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