復興庁、期待感の乏しい船出 「あまりに遅い発足」「単なる調整官庁」の声

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   東日本大震災復興の復興事業を統括する「復興庁」が2012年2月10日に発足した。設置とともに閣僚が1人増員され、専任の復興相に平野達男氏が就いた。復興事業の予算要求から配分までを一元的に担う。

   ただ、実際の復興事業を手掛けるのは国土交通省の地方整備局など各省庁の出先機関とあって、省庁間の縦割りを排して、どこまで復興事業をリードできるのか、疑問視する声が多い。震災から11カ月たっての「あまりに遅い発足」(民主党関係者)でもあり、期待感の乏しい船出になった。

「武器」は「復興特区」と「復興交付金」

   復興庁は、本庁を東京に置き、地域の要望に直接応えるため、出先機関の復興局を盛岡と仙台、福島の3市に設け、各復興局の支所を、津波被害が大きかった太平洋沿岸部の岩手県宮古市、釜石市、宮城県気仙沼市、石巻市、福島県南相馬市、いわき市に設置。青森県八戸市と茨城県水戸市にも事務所を置く。

   初代事務次官に元国交省事務次官の峰久幸義復興対策本部事務局長が就いた。同庁の設置期限は、復興基本方針の復興期間に合わせて2020年度まで。発足時の人員体制は、常勤職員約250人(うち本庁約160人)。

   復興庁の2つの「武器」が「復興特区」と「復興交付金」。これらの申請など被災自治体からの要望や相談窓口を一本化して「ワンストップ」で対応。復興特区の認定や交付金の配分などを行う。

   特区では、政府は復興庁発足より一足先に9日、宮城県が申請した「民間投資促進特区」と岩手県の「保健・医療・福祉特区」を認定した。2特区は、昨年12月に成立した復興特区法に基づく認定第1号。

   宮城県の民間投資促進特区は、雇用創出を目的に県内34市町村の計389地域を「復興産業集積区域」に指定。新規立地企業に対する法人税を5年間免除するなどの特例を認める。岩手県の保健・医療・福祉特区は、被災地の医療態勢を充実させるため、医師の配置基準などを緩和する――といったもの。平野復興相は岩手県の「産業再生特区」と青森県の「あおもり生業(なりわい)づくり復興特区」も早急に認定する考えを示している。

   交付金は2011年第3次補正予算と2012年度予算案を合わせて1兆8000億円用意されている。1月末の第1次締め切りには7県78市町村が計3899億円を申請。政府は2月中にも配分額を決める予定だ。

自治体から「二度手間」という不満も

   ただ、政府は特区については漁業権の規制緩和など数十項目、交付金についてもインフラ復旧など40事業を提示したが、「認可を迅速に進めるため」とはいえ、自治体からは「選択肢が狭い」など期待外れとの声が出ている。実際、ある自治体は公共施設の耐震化を「震災復興ではない」と、交付金対象にすることを断られたという。

   執行体制にも疑問の声が上がる。被災地には国土交通省や農水省の出先機関があり、事業の「執行権限」は各府省が握ったまま。復興庁は組織図の上では省庁の一段上の「格上」とされ、各省庁への「勧告権」も明文化されているが、強制力はない。

   復興関連予算も復興庁が財務省に一括して要求し、個別事業への予算配分も決めるとされているが、「復興庁を通すだけで、予算要求・配分は実質的には既存官庁がやる」(経済官庁関係者)と見られ、復興庁が単なる「調整官庁」となる可能性がささやかれる。

   このため、自治体からは「結局、予算であれ特区であれ、陳情は各省別にせざるを得ない」(ある県関係者)、「復興庁に行くだけ、2度手間になる」(ある市の関係者)といいた冷めた声が早くも出ている。

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