2024年 4月 23日 (火)

「さすが1万5000円」カット 野田首相「御用達理髪店」を体験してみた

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   野田佳彦首相の散髪代が、「どじょう」なのに「うなぎ登り」らしい。就任当時の「1000円カット」アピールはどこへやら、いつの間にか1万円を超える「高級店」に行くようになっていると報じられている。

「1万円超の散髪って、具体的にどう凄いの?」「普通の店と何が違うの?」

   日ごろはもっぱら1000円カット、最近ではその代金すら惜しくて半年近く髪を切っていない20代独身記者が首相御用達の高級店にでかけ、その実力のほどを体験してみた。

豪華個室に通されて…

野田佳彦首相。その「散髪代」の高さが話題になっている
野田佳彦首相。その「散髪代」の高さが話題になっている

   今回訪れたのは、東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急14階にある「カージュラジャ ティアド」だ。全国に7店舗を展開するエスティックサロン「カージュラジャ」の1店で、散髪以外にも東洋医学をベースとした各種エステを提供している。サイトには「本物を知る人だけに、最高のおもてなしと、極上の癒しを」「美の真髄を追求」といったフレーズが並ぶ。報道によると野田首相は、5月からこの店を愛用しているという。

   散髪のメニューは3種類があり、ヘアカットだけだと9240円、シェービングコースなどが付く「プレミアムコース」なら1万7430円(いずれもビジター価格)となる。今回は、最高級「プレミアムコース」を選択した。

「いらっしゃいませ、Tさまでございますね?」

   2012年8月某日、予約の時間に店舗を訪れると、玄関先には女性理容師が笑顔で待っていた。

「お荷物お持ちします。どうぞこちらへ――」

   通されたのは、シックな雰囲気の個室だ。流れるクラシック、和風の調度品、壁の抽象風絵画やおしゃれな照明など、「床屋」というイメージとはほど遠く、また広い。記者のアパートの2倍ぐらいはあるだろうか。

   そう、この店ではこうした個室が用意されている。なるほど、これなら首相の「床屋政談」が漏れる心配もないし、セキュリティー上も都合が良いだろう。ちなみに棚には「LEON」など、やはり高級志向の雑誌が置いてある。

   冷たいウェルカムドリンクを飲みつつ、アレルギーや持病などの有無、髪やお肌の気になるところをアンケートに記入し、理容師さんに髪型の希望を伝える。記者は、「野田首相みたいな『どじょうカット』に……」と依頼、理容師さんは苦笑しつつ、野田首相を意識しつつも、年齢相応の爽やかな髪型にすることを請け負ってくれた。

「どじょうカット」に挑戦

「カージュラジャ ティアド」が入る東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急(写真左)。首相官邸(右)とはほぼお隣さんだ
「カージュラジャ ティアド」が入る東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急(写真左)。首相官邸(右)とはほぼお隣さんだ

   座り心地の良い席に着くと、理容師さんが記者のボサボサ頭を手際よくカットしていく。会話も押し付けがましくなく、こちらのペースに合わせてくれるのが好印象だ。

   最近の野田首相騒動について尋ねてみると、

「そうですね、以前からご利用いただいているので、なんで今さら――といったところでしょうか。取材はすべてお断りしているんですが、テレビにも出てしまって……」

と困惑した様子だった(申し訳ありません、記者も実は取材でした)。

   ちなみに同店が入っているザ・キャピトルホテル東急は、総理官邸から道路を挟んで「はす向かい」にある。首相にとっては一番ご近所のお店だろう。理容師さんも「ですから、もっと早く来ていただいてもいいぐらいだったんですが……」と笑う。

   さてカットのあとは、シャンプー、そしてクレンジングだ。照明は暗めになり、椅子もベッド状に変形、頭皮・顔面マッサージの気持ちよさにとろとろと眠くなってくる。カット以上にこちらの時間がたっぷり。シェービングもまぶたや唇、鼻の際にまで行き届き実に心地よい。肌の弱い記者だが、傷や痛みは一切なかった。締めはパックだ。

「いかがでしょうか?」

   2時間近い丁寧なサービスを終えて鏡を見ると、髪もさることながら、ジャンクな食生活&夜更かしで荒れた肌が、うるおい、透明感を取り戻していることに驚く。また散髪のあとはどちらかというと「疲れた」という気分になるのが普通なのだが、むしろ元気になった気さえする。

   とにかく1つ1つのサービスの質が高く、単なる散髪というより良質の「おもてなし」を受けた感じだ。料金も、ウェブ経由の初回利用としてメンバー価格の1万5250円にしてもらえた。

   もちろん安い金額とは言い難いが、大衆店だって貸し切りにすればコストもかかるだろう。1万5250円で首相が英気を養って良い仕事をしてくれるというなら、決して無駄遣いではないと思う。各紙の首相の動きを見ると、散髪は7月8日が最後のようなので、そろそろ出かけて、リフレッシュしながら不透明な政局の打開策を考える時期かもしれない。

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