「靖国参拝で拉致被害者家族が落胆」はウソ? 民主・徳永エリ議員「同僚から聞いた」

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   「閣僚の靖国神社参拝で、拉致被害者の家族が落胆している」。民主党の徳永エリ参院議員が国会でこう指摘したことに、安倍首相らはウソだと批判を強めている。徳永氏は、国会では答えず、ブログなどで同僚議員から聞いたと釈明したが、証拠はあるのだろうか。

   2013年4月24日にあった参院予算委で、徳永エリ議員は、安倍晋三内閣の3閣僚が靖国神社を参拝したことをしきりに責め立てた。

徳永氏は、被害者家族がだれか答えず

被害者家族が落胆、その証拠は?
被害者家族が落胆、その証拠は?

   その論理は、北朝鮮による拉致問題は、韓国や中国と協力して解決していくべきなのに、靖国参拝でその協力が得にくくなったというものだ。安倍首相らは、国のために命をかけた人たちを敬うのは当然で、参拝への脅しには屈しないと反論したが、徳永氏はそこで、いきなり次のような話を持ち出したのだ。

   拉致被害者の家族のことを挙げて、「落胆をしているという声が聞こえてきています」と主張した。そして、「こんなことで、本当にしっかりと拉致問題の解決に取り組んでくれるんだろうかという声も上がっております」と言い切った。

   これに対し、古屋圭司拉致問題相は、驚いた様子で、「いや、それはね、まったく聞き捨てならない話ですよ。あの、ぜひお名前を言ってみて下さい」と徳永氏をただした。

   ところが、徳永氏は、「それでは、あの、総理にお伺いいたします」と話を逸らしてしまった。そして、靖国参拝が中韓に影響を与えたという主張をどう思うのかと安倍首相に質問した。

   安倍首相も切り返して、「どなたがそれを言われたか、これはやはり予算委員会ですから、ちゃんとしていただかないと」と反撃に出たが、徳永氏は結局、このことに答えずじまいだった。

   徳永氏は被害者家族が落胆しているという証拠を示さなかったため、ネット上では、その発言に批判が集まった。ツイッターやフェイスブックも炎上状態になり、徳永氏も慌てたのか、フェイスブックで発言について釈明した。

安倍首相側は猛反発「嘘をついている」

   そこで、徳永エリ議員は、英霊に手を合わせる気持ちは母親なのでよく分かるが、今は韓国や中国を刺激するべきではないと説明した。ところが、被害者家族の落胆については、「被害者家族の支援をしている議員に言ってくれと頼まれました」とだけ明かした。それ以上は、「個人情報なので皆さんには言えません」という。

   徳永氏の発言は、2013年4月25日の参院予算委で自民党から取り上げられ、安倍首相は、拉致被害者の家族会に問い合わせても落胆の声は聞かなかったとして、根拠がないなら捏造と言わざるをえないと指弾した。

   さらに、安倍首相側はフェイスブックでも取り上げ、徳永氏がただされて狼狽したことを挙げて「嘘をついている」とまで書いた。「もう民主党は社民党化してます」「こういう議員の発言が日本の外交力を弱める」とも批判した。

   また、古屋圭司拉致問題相もフェイスブックで、質問内容には首をかしげるとし、「拉致被害者家族会に対する誹謗中傷ともとれる質問もありました」と指摘した。

   そこで、拉致問題に取り組む市民団体「救う会」に取材すると、事務局長は、被害者家族の落胆について、「私どもでは聞いておりません」と答えた。徳永氏の発言については、「拉致問題の運動をしていて、ほかのことはしゃべらないことにしています」とコメントはしなかった。

   被害者家族の関係者は、取材に対し、徳永氏の発言について、「個人的にはおかしいと思います」と明かした。「事実なら証拠がなければなりません。被害者家族を政治的に利用しているのは、いかがなものでしょうか」と言っている。

   徳永氏は25日、ブログでも発言し、安倍首相が「捏造」との言葉を使ったのは、名誉毀損だと訴えた。ただ、国会発言については、同僚議員から話してほしいと言われたとの釈明を繰り返し、「冷静に、裏事情や、それぞれの弱い立場も考えてご判断下さい」と主張している。

   同僚議員がだれで、本当に被害者家族の声を聞いたのか、さらに徳永氏に取材しようとしたが、事務所に何度電話をかけても出なかった。

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