2024年 4月 20日 (土)

山本太郎「天皇直訴」は罪になるのか 請願扱いなら罰則はないが…

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   山本太郎参院議員が天皇陛下に手紙を手渡した行為について、ネット上では、刑事罰にしろなどと厳しい声が飛び交っている。その行為が罪になることはあるのか。

   福島の子供と原発労働者らの被ばく被害を訴えたという手紙について、国会などで「天皇の政治利用ではないか」と厳しい声が上がった。

手渡しした行為は、請願法に抵触する恐れ

   これに対し、山本太郎議員は会見などで、天皇陛下に実情を知っていただきたかっただけだと、政治利用を否定した。しかし、未確認ながら、山本議員は手紙で天皇陛下に助力を求めていたとの情報も一部で流れており、その場合は、天皇陛下への請願に当たることにもなる。

   請願法の第3条では、「天皇に対する請願書は、内閣にこれを提出しなければならない」と記されている。とすると、山本議員が天皇陛下に手渡しした行為は、請願法に抵触する恐れがあるということのようだ。

   大阪のある弁護士はツイッターで、専門書を元に、天皇に対する請願は、国事行為について行うという解釈もあると紹介した。国事行為は内閣の助言と承認で行われるため、内閣への請願書提出は合理性もあるとされるという。

   ただ、請願法そのものには、罰則は定められていない。このことから、弁護士は、山本議員の行為については、罪にならないとの見方を示している。

   請願法では、誤って請願が出されたときは、請願者に正しい提出先を指示するか、その提出先に送付しなければならず、提出を受けた官庁は、誠実に処理しなければならないとある。そこで、宮内庁や内閣府に手紙をどう扱ったか取材すると、広報担当者は、聞いていないので分からないと言うだけだった。

姉妹サイト
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中