出会い系サイト規制法の「抜け穴」 スマホアプリが広がり、性被害も増える

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   スマートフォンアプリでの出会いがきっかけになった性犯罪被害が増えている。未成年も含まれるため、子どもを持つ親にとっては深刻な問題だ。

   「出会い系サイト」を規制する法律があるのに、なぜアプリ経由の「出会い」が根絶されないのか。

「急に寂しくなった」「暇してる人絡んでください」

   ネットで知り合った女子中高生にわいせつ行為をする事件でも、最近はスマホアプリを使用したケースが特に目立つ。「出会い系サイト」ではなく、コミュニティを通じて連絡を取り合う仲になり、実際に相手と会った結果、犯罪に巻き込まれることがあるようだ。

   警視庁が2014年2月に発表した資料によると、13年中の「出会い系サイト」に起因する事犯の検挙件数は726件(前年比-122件、同-14.4%)と減少した一方で、コミュニティサイトに起因した児童の犯罪被害検挙数は1804件(前年比+493件、+37.6%)と増加している。コミュニティサイトの中でも特に「無料通話アプリのIDを交換する掲示板」の犯罪被害が増えている。

   ID交換掲示板はコミュニティサイトの中でも特に「出会い」目的の傾向が強い。プロフィールと顔写真、短いメッセージ、通話アプリのIDだけが掲載できる。同様の機能を備えたID交換専用スマホアプリもあり、「急に寂しくなった」「暇してる人絡んでください」といった投稿がズラリと表示される。気に入った人のIDをコピーして、通話アプリで検索をかければ、見ず知らずの相手といきなり個別に連絡が取れるというわけだ。通話アプリ業者はこうした掲示板などは提供していないが、別の業者によって「暇つぶし」「友達探し」サービスとして運営されている。

   通話アプリ側としても頭を抱えているのが現状で、LINEは公式ブログで、

「面識のない異性との出会いや交際を目的とする利用方法は利用規約で禁止しております。非公認サービスの利用をきっかけとして、LINEで面識のない異性との出会いや交際を求めることも利用規約違反となりますのでご注意ください」

と非公認サービスを名指しで列挙した。

   また、18歳未満のユーザーを対象にID検索機能を停止し、検索結果にも表示されない措置をとるなどの対策をしている。連絡先を交換するにはBluetooth通信、QRコードの読み取り、電話帳連携による自動登録に限られる。それでも、QRコードをツイッター経由で送信したり、LINE以外の通話アプリを利用したりと、さまざまな抜け道を使って交流するユーザーは少なくない。

「出会い系サイトだけを規制する意味はない」

   コミュニティサイトを規制して未成年被害者を減らそうにも、そう簡単ではない。現在の「出会い系サイト規制法」は目的が異なるからだ。そもそも正式名称が「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」で、警視庁ウェブサイトによると「インターネット異性紹介事業」の定義を満たさなければいけない。このため、問題のアプリはこの中に入らないらしい。

   奥村徹弁護士はYahoo!個人のページで「出会い系サイト規制法」について、「ただの掲示板で異性が誘い合っていても1対1の通信でないので出会い系サイトには該当しない」と述べている。その上で、「元々ザル法だった出会い系サイト規制法から、コミュニティサイト・出会い系アプリへと利用者が完全にシフトしてしまっていて、もはや出会い系サイトだけを規制する意味はないのではないかと考えている」

と指摘している。

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