2024年 3月 28日 (木)

地球温暖化の影響でアジやイワシが高騰 水揚げ減少、悪天候が「庶民の味」に追い討ち・・・

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   ひものやフライなどの「庶民の味覚」として親しまれてきた、アジの価格が高騰している。

   アジだけではない。最近はイワシなど大衆魚の水揚げ量が安定せず、価格は高止まりの傾向にある。

アジ1キログラムあたり1600円、過去5年間で最高値の水準

庶民の味覚「アジフライ」も食べられなくなるのか?
庶民の味覚「アジフライ」も食べられなくなるのか?

   アジやイワシなど大衆魚の卸値が高騰している。原因は、主な産地である九州が天候不順などの影響もあって不漁なこと、また全国的にもシケ続きで水揚げ量が大きく減り、市場の入荷が激減したためだ。アジの水揚げ量が減ったのは、2015年2月7日までの1週間、九州での巻き網漁が月夜休漁だったこともある。

   東京・築地市場の、ある卸売会社は「シケがあると2、3日は漁に出られません。今年はシケの日が多いので(水揚げ量が)安定しません」と話している。

   なかでも、価格の急上昇が目立つのはアジ。築地市場によると、2月14日のアジの卸売数量は2万3074キログラムと少なく、価格は長崎産(中型=1匹170グラム程度)が1キログラムあたり1296円~1620円にのぼり、過去5年間で最高値の水準を付けている。

   アジの卸値は 通常1キログラムあたり500~600円だから、2倍超も値上がりしたことになる。

   また同日のイワシは、卸売数量が1万4567キログラムで、価格は432円~1080円だった。前年と比べると、数量がやや減ったこともあって価格は28.6%上昇。2年前と比べると約2倍(158円~525円)にハネ上がっている。

   ただ、サバは卸売数量が2014年の不漁(約3万キログラム)から約6万キログラムまで回復したことから、価格は大幅に値下がり。173円~648円と安い。

   前出の卸売会社は、「この1週間はアジがふだんと比べて1.5倍ほど値上がりしています。サバはだいぶ落ち着いてきましたが、目立ったところではイワシも高い。アジ(の値上がり)はずば抜けていますね」と話すが、「水揚げ量が増えてくれば落ち着くと思います」とみている。

   とはいえ、アジやイワシ、サバの卸売価格が上昇しているのは間違いないようで、「前年と比べると高値の日が多いです」という。

   暦年ベースで平均価格をみると、2014年にアジは1キログラムあたり588円だったが、前年比で13.7%上昇していた。イワシの平均価格は402円で、13年と比べて17.9%の上昇。足もとで値下がりしているサバも、14年の平均価格は387円で12.2%値上がりしていた。

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