2024年 4月 18日 (木)

10月に「ウォークマン」完全子会社に ソニー、分社化で高収益企業への脱皮目指す

   ソニーが、本社内で抱える事業を順次、分社化する方針を打ち出した。まず2015年10月をめどに、ウォークマンをてがける「ビデオ&サウンド事業」を切り離し、完全子会社として運営する。

   さらにデジタルカメラや画像センサーなども、分社化の準備を進める。事業の独立性を高めることで、経営責任の明確化と意思決定の迅速化を図り、高収益企業への脱皮を目指す。

17年度にグループ連結で営業利益5000億円以上

ウォークマンにも「聖域なき改革」(画像は15年2月に発売された新型ウォークマン「NW-ZX2」)
ウォークマンにも「聖域なき改革」(画像は15年2月に発売された新型ウォークマン「NW-ZX2」)

   2015年2月18日発表した2015年度から3カ年の中期経営方針で示した。主眼は「一律に規模を追わない収益性重視の経営」だ。株主資本を使ってどれだけ利益をあげたかを示す株主資本利益率(ROE)を、最重要指標に据え、最終年度となる2017年度にグループ連結でROE10%以上、営業利益5000億円以上を目標に掲げた。

   分社化も、この経営方針に添って行う。平井一夫社長は「厳しい競争環境の中で、本社に頼らず運営することで、より強くなる」と説明する。

   ウォークマンは、ソニーの「革新性」の象徴的存在。1979年に発売され、「音楽を持ち歩いて聴く」という斬新なアイデアが受け入れられて大ヒットした。カセットテープだけでなく、CDやMDにも広がり、ソニーをけん引。ただ21世紀に入って米アップルが、インターネット経由で音楽を購入できるハードディスク方式の「iPod(アイポッド)」を発売すると、ウォークマンは色あせた。そんな領域にも「聖域なき改革」を進める。

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