2024年 4月 25日 (木)

食物アレルギーは早期摂取で予防 怖いピーナッツ何歳から食べさせる

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   子どもの食物アレルギーの中で最も起こりやすいピーナッツと卵アレルギー。早い段階で食べさせることを控えるよう医師からアドバイスされるママが多いが、最近、生後4か月から食べさせると予防できるという研究が相次いでいる。

   専門医にとってもこれまでの常識を覆す「驚きの結果」で、世界のアレルギー関連学会も2015年に指導方針を転換、「生後4か月から食べることを推奨する」という共同声明を発表した。だが、声明は医師向けで、まだ一般には浸透していない。ママたちはどう食べさせたらよいのだろうか。

  • 早くから食べた方がアレルギーになりにくい
    早くから食べた方がアレルギーになりにくい
  • 早くから食べた方がアレルギーになりにくい

ピーナッツを早くから食べるとアレルギーが70%減

   「ピーナッツと卵は生後4か月から食べさせるべきだ」という研究を発表したのは、英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのチーム。米国医師会誌「JAMA」(電子版)の2016年9月20日号に発表した。英国食品基準庁の依頼で行なわれ、過去の食物アレルギーに関する論文146本を分析、延べ20万人を超える子どもを対象にした最大規模の研究だ。

   掲載された論文によると、次のことが明らかになった。

(1)卵は生後4~6か月から食べ始めると、食べない子どもに比べ卵アレルギーになるリスクが約44%減る。また、ピーナッツは生後4~11か月から食べ始めると、ピーナッツアレルギーになるリスクが約71%減る。

(2)ただし、早い段階での摂取による予防効果は、卵とピーナッツにみられたが、牛乳や魚介類、小麦、ナッツ類(注:ピーナッツは豆で、種子や実であるナッツ類とは異なる)については同様の効果はみられなかった。

   食物アレルギーは、体の免疫が食品の成分に過剰に反応することによって起こる。食品によって幼児の免疫対応の発達具合が異なるからとみられるが、論文ではなぜこうした結果になったのか、因果関係を説明していない。

   研究チームのロバート・ボイル博士は、同大学のニュースリリースの中でこうコメントしている。

「これまで私たちは、これらの食品は早い段階で幼児に与えることを親に勧めてきませんでした。しかし、卵とピーナッツを早く食べ始めると、小児期に最も起こりやすい卵とピーナッツのアレルギーを予防する可能性があります。ただし、すでに湿疹などのアレルギー反応が出ている場合は、医師と相談すべきです。また、ピーナッツは粒のまま与えると窒息の恐れがあるため、ピーナッツバターなど滑らかなもので食べさせてください」
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